2019年(令和1年) 6月29日(土)付紙面より
ツイート
鶴岡市の庄内農業高校の生徒たちが学びの一環として学校祭などで限定提供している“庄農うどん”を地域活性化の起爆剤にしようと、産学官連携による「庄農うどん大作戦!」が同市藤島地域の飲食店6店舗でスタートする。29日(土)を皮切りに8月4日(日)までの土・日曜日、店舗それぞれが庄農うどんとのオリジナルコラボメニューを提供。高校生発の隠れた地域資源を発信し、藤島地域を盛り上げていく。
庄農うどんは、食品加工を学ぶ生徒の授業の一環として、生徒が生麺を製造し、学校祭や藤の花まつりなどの地域イベントで箱売り限定販売されてきた。地域にファンも多く、販売時に行列ができる知る人ぞ知る、人気のうどん。
地元高校生が手掛けるうどんに着目した出羽商工会(上野隆一会長)が、同校と庄農連携協議会(事務局・市藤島庁舎)に働き掛け、産学官が連携し準備を進めてきた。
同校では昨年度、農業部食品加工班(通称・うどん部)を立ち上げ、農業高らしい部活動をスタートさせた。本年度は1年生3人と3年生11人が“入部”。うどん製造の腕前に磨きを掛けてきた。
27日に参加店の「日本そばと天ぷら 草介」でコラボメニュー「庄農 草介Combo天麦」(780円)の試食会が行われ、うどん部の生徒たちをはじめ、出羽商工会の上野隆一会長、市藤島庁舎職員らが試食しながら、大作戦実行へ士気を高めた。うどん部の生徒14人が勢ぞろいで登場するチラシや、提供店に掲げる「庄農うどん」をデザインしたのぼり旗、おそろいのポロシャツもお披露目され、生徒を前面に押し出したPR作戦に「ちょっと恥ずかしいけどうれしい」と生徒たちは笑顔を見せた。
うどん部部長で食品科学科3年の押井郁貴(ふみたか)さん(17)は「藤島の人たちとつながり、一緒に地域と庄農を盛り上げていけることに喜びを感じる」、食料生産科1年の菅原愛花さん(15)は「たくさんの人に食べてもらえたらうれしい。PRも頑張りたい」と抱負。
草介店主の菅原雄行さん(52)は「庄農うどんはつやつや感があり、のどごし良く、こしもあるので驚かされた。高校生発の取り組みを応援していきたい」と太鼓判を押す。同校の青柳晴雄校長は「生徒たちは生き生きと頑張っている。提供店を地域の学びの場として、生徒が接客やPR活動を行っていくことも考えている」と話した。
提供店はのぼり旗が目印。生徒手作りのPRメニュー表にも注目。6店舗オリジナルコラボメニューの価格は600円から2160円。問い合わせは出羽商工会=電0235(33)2117=へ。
提供店は次の通り。
割烹春月、古民家カフェ藤の家、白藤ドライブイン、藤島市場 たわらや、日本そばと天ぷら 草介、ぽっぽの湯