2021年(令和3年) 2月27日(土)付紙面より
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元気でね―。酒田市の西荒瀬小学校(久米井浩校長、児童126人)の全校児童が26日、昨年10月からこれまで大切に育ててきたサケの稚魚約3000匹を学校近くを流れる日向川に放流。児童たちは見えなくなるまで稚魚を目で追い、4年後の再会を約束していた。
1979年度から地元の日向川鮭漁業生産組合(大場清悦組合長)の協力で毎年実施している体験学習の一環。本年度は6年生が昨年10月、サケを捕まえて採卵、人工授精させ受精卵約1万粒を預かった。4―6年生の鮭研究室メンバーが校内で毎日、水温や気温などを計測するとともに、餌をあげたり、死卵を取り除くなどの世話をし、体長6―7センチの稚魚約3000匹に育てた。
この日は風は冷たいものの、好天が広がる中、大場組合長が「これからサケは自分で餌を取り、4年後に帰ってくる。無事に帰ってくることを願って放流してください」とあいさつ。児童たちは「元気に帰ってきてね」などと声を掛け、バケツに入れてもらった稚魚を川に放した。
鮭研究室メンバーの一人、土田桜雅君(11)=5年=は「死卵が多かったので、生き残ったサケからはたくさん、大きくなって戻ってきてほしい」と話した。