2009年(平成21年) 7月7日(火)付紙面より
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日本海沿岸東北自動車道(日沿道)の酒田みなと―遊佐間12キロの新規事業着手が決まったことを受け、建設事業の最初の作業となる「中心杭(ぐい)」の打設式と、日沿道の早期全線開通を目指す整備促進大会が5日、それぞれ酒田市内で開かれた。促進大会では、全国の高速道路建設で10年ぶりに基本計画から整備計画に格上げされた同区間の事業着手を弾みに、日沿道で基本計画のままとなっている新潟、秋田との両県境区間の建設による高速道路のネットワーク化に向け、地域の熱い思いを訴えた。
中心杭は、路線の幅を定めるため中心線に沿って打ち込むもので、これを基点に測量に入り、道路設計、用地買収へと進む。この日、酒田市藤塚の酒田みなとインターチェンジ(IC)隣接地で行われた打設式には、国や県、地元の関係者ら約100人が出席。主催者を代表して阿部寿一酒田市長が「ここまで来るには決して平たんな道ではなかった。必要性を長年、地道に訴えてきた成果で感慨深い。日沿道が早期に一本の線で結ばれるよう、ここからさらなるスタートを切りたい」とあいさつし、国土交通省の西脇隆俊道路局次長が式辞を述べた。
この後、加藤紘一衆院議員、吉村美栄子知事、阿部酒田市長、時田博機遊佐町長、新田嘉一酒田飽海未来創造青年団顧問、西脇道路局次長が木づちを手に杭打ち。併せて路線の中心線を示す標示板の除幕を行い、酒田みなと―遊佐間の新規事業着手を祝った。
同区間は暫定2車線で整備され、事業費は約310億円が見込まれている。本年度は国の補正予算で1億円が措置され、測量や地質調査、道路設計が行われる。
日沿道・酒田みなと―遊佐間の事業着手を祝い、関係者が中心杭を打ち込んだ=酒田市・酒田みなとIC隣接地