2009年(平成21年) 7月17日(金)付紙面より
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鶴岡市が進めていたマリカ東館3階フロアの改修が完了し、15日にフロア全体の利用を開始した。隣接するマリカ西館から庄内地域産業振興センターの事務所が移転したほか、地元企業の振興を目的とした研修室などが備えられた。同じフロアにある子育て広場「まんまルーム」については、利用者の声に応え飲食ができる親子サロンの部屋を新設した。
マリカ東館は、旧鶴岡市が鶴岡駅前再開発事業で整備し、1987年9月にオープン。2年前に商業ビルとしての営業を終了した後も、3階フロアは引き続き市ネットワークコミュニティセンターと「まんまルーム」として活用されたが、ネットコミセンは2007年12月で閉鎖し、空きスペースとなった。
市は昨年7月に国の認定を受けた中心市街地活性化基本計画に、東館3階を鶴岡駅北側の工業団地立地企業などが会議や研修、企業間交流に使う場として活用する方針を盛り込み、今年3月から改修工事を進めた。
改修では、研修室3室と企業の商品紹介などにも利用できる展示スペースを設け、有料で企業などに貸し出す。また、地元の企業と高等教育機関とをつなぐための「産学連携センター」の部屋も設置。山形大農学部と鶴岡高専の教官OB、企業を退職した技術者らによる支援組織を近く立ち上げ、連携センターを拠点に技術面の相談や製品開発の相談、産学の共同研究推進などに取り組む。
一方、04年の開設以来年間2万人を超える利用がある「まんまルーム」は、利用者の要望を取り入れ、これまで禁止としていた飲食ができる「親子サロン」を新設。約80平方メートルのスペースを改修し、弁当などを持参して親子で食事ができるよう座卓型の丸テーブルを備えたほか、授乳室と個室の相談室を設け、今月4日から利用を始めた。
全体の改修経費は約5700万円。
地元企業の支援機能充実を目的に研修室などが設けられたマリカ東館3階フロア(上)子育て支援の一環で飲食ができる部屋として整備された「親子サロン」(下)