2010年(平成22年) 9月17日(金)付紙面より
ツイート
鶴岡市立由良小学校(遠藤知子校長、児童55人)の児童たちが15日、同校近くの学校田で稲刈りを体験し、農業の苦労や楽しさを学んだ。
同校は4年前から、地元住民の休耕田(約0・8アール)を借り受け、全校児童が参加して田植えと稲刈りの体験学習を行っている。今年は5月19日に田植えをし、全校児童と地元住民が協力して「はえぬき」の苗を手植えした。夏場には5年生が生育状況の観察などを行った。
この日は前日までの雨が上がってすっきりとした青空となり、全校児童と教員、地元住民など合わせて約80人が稲刈りに参加した。児童たちはお年寄りから教えてもらいながらかまで稲を刈り、5束ずつまとめてくい掛けをした。6年の森田真希歩さん(12)は「毎年続けているので、刈り方や稲の束ね方がうまくなった。後でおにぎりにするのが楽しみ」と話していた。
収穫した稲からとれるコメは学校独自で「由米良」と愛称を付け、11月の収穫祭でおにぎりにして食べるほか、保護者などに販売するという。
2010年(平成22年) 9月17日(金)付紙面より
ツイート
鶴岡市の行政と民間でつくる環境つるおか推進協議会(会長・小谷卓鶴岡高専名誉教授)が実施した「グリーンカーテンコンテスト」の入賞者が決まった。最優秀賞には同市下山添の松田たけゑさん(85)が栽培したゴーヤのカーテンが選ばれた。
グリーンカーテンはゴーヤやフウセンカズラ、アサガオなど、つる性植物で建物の窓や壁面を覆う取り組みで、手軽にできる地球温暖化防止対策の一つとして全国的に注目されている。植物の葉が日差しを和らげ、水蒸気の発散で周囲の熱を奪い冷房効率を高める効果がある。市民の手で温暖化防止に取り組もうと同協議会は昨年度、初の試みとして市民にゴーヤの種と廃漁網を活用した植栽ネットを無料配布し、グリーンカーテンコンテストを実施した。
2回目の今回は、ゴーヤの種の配布を受けた世帯に限らず、幅広く市民に参加を呼び掛け、対象もゴーヤ以外のつる性植物全般に広げて実施し、33世帯から応募があった。審査は提出された写真をもとに、▽葉が繁茂し、グリーンカーテンを形成しているか▽屋内への日射を遮り、冷房の需要を低減させるなど地球温暖化防止に寄与しているか▽周りの景観と溶け合っているか―などを基準に行った。応募はほとんどがゴーヤだったが、中にはアサガオ、ゴーヤとアサガオの両方で作ったグリーンカーテンもあった。
最優秀賞の松田さんが栽培したゴーヤは高さ約2・5メートル、幅約5メートルあり、「グリーンカーテンとしての機能性が高く、見栄えやボリューム感も見事」(市環境課)と評価された。同課は「今年は春先にゴーヤの栽培講習会を開いて種の取り方まで講習した。来年の栽培用を残して余分な種の提供を呼び掛けたところ、少しずつ集まっている。提供される種をもとに、来春も種の配布を行い、グリーンカーテンをさらに普及していきたい」と話している。