2015年(平成27年) 7月10日(金)付紙面より
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商船三井客船(東京都港区)の大型客船「にっぽん丸」(2万1903トン、管啓二船長)が9日、北海道・苫小牧港に向け酒田市の酒田北港古湊埠頭(ふとう)を出航した。同日朝、出航式典が行われ、航海の安全を祈り、同市の若草幼稚園(大滝宗徳園長)の年長児らが見送った。
同船は全長166メートル、全幅24メートルで1990年に竣工(しゅんこう)し、2010年に改装された。乗客定員は524人で、日本を代表するクルーズ客船となっている。今回のクルーズは、合併20周年の節目を迎えたJA庄内たがわ(黒井徳夫代表理事組合長)が記念事業の一環としてチャーターした「にっぽん丸クルーズで行く ベストシーズン夏の北海道の旅3日間」。県内在住者を中心に約360人が参加した。
午前9時の出航を前に同埠頭で同8時半から行われた式典では、丸山至副市長が「海上から飛島、鳥海山を見てもらいたい。北海道は爽やかなシーズン。有意義な旅を」、黒井組合長が「印象に残る記念イベントを、と企画したもの。楽しい旅になるよう努力したい」とあいさつ。管船長は「美しい大自然を海上から堪能してもらえたら」と述べた。
どらの音が響き、五色のテープがたなびく中、金色のポンポンを手にした若草幼稚園の年長児61人が「行ってらっしゃい」と声をそろえて見送った。埠頭には豪華客船を間近で見ようという市民らが訪れ、カメラのシャッターを切ったり、ビデオカメラを回していた。
船内では、同JA産の食材をふんだんに使用した各種料理を提供。同船は10日に苫小牧港に着岸。乗船客はオプショナルツアーで小樽、富良野、旭川の3市などを訪問、11日午後に同埠頭に戻ってくる予定。