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荘内日報ニュース


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2017年(平成29年) 3月10日(金)付け紙面より

酒田西高定時制卒業式 働きながら学び深めた6人巣立つ

 県立酒田西高定時制(柿崎則夫校長)の卒業証書授与式が8日、酒田市の希望ホールで行われ、働きながら学びを深めてきた男子生徒6人に卒業証書が手渡された。

 長く県立酒田商業高に設置されていた定時制は2012年春、同校など市内4校の統合に伴って酒田西高に移され、旧酒田西高(同市北新町一丁目)の一部校舎と体育館を使用して新たなスタートを切った。

 本年度卒業生のうち2人は、全日制と同じく3カ年で全課程を修了する「三修制」によるもの。式には卒業生と在校生、教職員、保護者ら計約50人が出席した。

 一人一人に卒業証書を手渡した柿崎校長は、式辞の中で「卒業証書は紙一枚にすぎないが、多くの人の思いをこの紙一枚から感じ取って。広い視野と高い志でさまざまなことに挑戦し続けてほしい」と述べた上で、アニメ「アンパンマン」の主題歌「アンパンマンのマーチ」の一節「忘れないで夢を」「愛と勇気だけが友達さ」に触れ、「定時制で育んだ勇気はこれからの生活を支えてくれるはず」と語った。

 来賓祝辞、在校生代表6人によるメッセージに続き、卒業生一人一人が「長いようで、あっという間の4年間。僕に関わってくれた人全てに感謝」「人間としてステップを一つ登ることができた。一つ一つステップを登っていけば、ゴールは近づくと思っている」「仕事と勉強を両立できるか不安だったが、先生・友人のおかげでここまで来ることができた」などと「旅立ちのことば」。卒業生6人は学びやを巣立つ決意を新たにしていた。

在校生のメッセージに聴き入る卒業生たち
在校生のメッセージに聴き入る卒業生たち


2017年(平成29年) 3月10日(金)付け紙面より

元気で帰ってきてね

 鶴岡市立渡前小学校(本間積校長)の2年生らが8日、サケ稚魚放流体験学習を行った。児童たちが「元気でね」と声を掛け、赤川にサケの稚魚約8000匹を放流した。

 子どもたちに川や川にすむ生き物に関心を持ってもらおうと鶴岡市が市内の小学校を対象に毎年実施している。今回放流したサケの稚魚は同市の赤川鮭生産組合のふ化場で昨年12月ふ化したもの。

 この日は同校2年生14人と3年生1人が三川橋上流の赤川左岸に集まった。初めに同組合の山田鉄哉理事が「放流したサケは10日から2週間ほど海水と真水が混ざったところで過ごし、それから海に出る」などとサケについて講話した。

 その後、児童たちは体長4センチほどに育った稚魚をバケツに入れてもらうと、川辺へ運び「元気でね」「じゃあね」と声を掛けてそっと放流した。

 2年生の齋藤来愛さん(8)は「サケの赤ちゃんはかわいかった。私がサケならきれいな川がいいので、川をきれいにしたい。元気に帰ってきてほしい」と話していた。

渡前小の児童たちが赤川にサケの稚魚を放流した
渡前小の児童たちが赤川にサケの稚魚を放流した


2017年(平成29年) 3月10日(金)付け紙面より

森の時間110―山形大学農学部からみなさんへ―

女人禁制 小山 浩正
 かつて、大学で森について教える学科は「林学科」と呼ばれました。今はどの大学にもありません。数十年前のこの学科といえば、むさ苦しい男ばかりで女子なんか滅多にいなかった。それでも私の学年は3人の女子学生が入学し、先輩たちから「豊作年」と呼ばれたものです。そんな僕らがあるブナ林の伐採現場におじゃまして、切株の年輪を調べたことがありました。その現場の壮絶なこと。急斜面での作業ですから、足元がおぼつかないだけでなく、いつ上からモノが落ちてくるとも知れず、一瞬たりとも気が抜けなかったのを覚えています。しかし、いま思うと、気が抜けなかったのはむしろ現場の作業員さんたちだったはずです。ヒヨコみたいな連中がウロチョロしているのだから、危なくてしょうがない。気が立っているのがビンビン伝わってきました。そして意外なことで嫌がられたのは、私たちのメンバーに女子がいたことです。昭和も終わろうかという時代に、まだ「女は現場に入るな」みたいな雰囲気が残っていたのです。

 山で働く人びとが崇(あが)めたのは女神です。そして、この女神はなぜか醜女でヤキモチ妬きというのが定番です。だから、山に女性が入ると嫉妬で災いするとされ、女人禁制のしきたりが長く定着していました。おもしろいのは、この神様に魚のオコゼを奉納する風習が各地に見られること。グロテスクなオコゼを見るとこの女神さんは「世の中には自分より醜い者がいたのか」と喜ぶのだそうです。う~ん、もはや敬っているのか、からかっているのかわからない。

 以前、作家の立松和平さんが女人禁制はまったくの迷信と述べていました。確かに「科学的」な根拠があるとは思えません。ただ、その「心理」には多少の理屈はあったのかもしれません。林業のほかにも女人禁制の風習があった現場として漁業や鉱山の掘削などがあります。どれも苛酷で危険な仕事です。気を抜くと命も落としかねない。ひとりの不注意が周りを巻き込む恐れも大いにあります。体力勝負の現場には若い衆も多いので、そんな中に何かの間違いで若い娘が紛れ込んだら、気になって注意が疎かになったり、必要以上にカッコつけたりしかねません。それがもとで事故が起きるかもしれない。いや、ホントにそうした事故が起きたから、立入禁止の慣わしが生まれたのかもしれません。これらの職場が共通して「嫉妬深い女神」を奉るのは興味深い一致です。理屈で諭すより祟りで脅す方が効くのでしょう。

 あれから30年。女性の社会進出は目覚ましく、林業で働く女性の仲間も増え、わが農学部でも約半分を女子が占める時代になりました。女人禁制はもはや完全に過去の遺物、というより彼女たちがいなければ成り立たない時代です。あれっ、事故の危険は? 大丈夫です。テクノロジーの進歩が山の作業をずいぶん安全かつ快適にしました。そして、なにより心強いのは、女の子なんかで心が揺れない草食男子が増殖中…。ふむ、こっちはそれでいいのかなぁ。

(元山形大学農学部教授 専門はブナ林をはじめとする生態学。筆者は昨年3月に急逝されました。原稿は生前に寄稿していただいていたものです)

鶴岡市・八森山にて=自然写真家・斎藤政広撮影(2016年10月30日)
鶴岡市・八森山にて=自然写真家・斎藤政広撮影(2016年10月30日)



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