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荘内日報ニュース


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2017年(平成29年) 6月27日(火)付紙面より

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西郷南洲の精神広めよう

 幕末の英雄・西郷隆盛(南洲、1828―77年)を縁に、鹿児島県和泊町(沖永良部島東部)の交流団が24、25日、庄内地方を訪れ、酒田市内で開かれた歓迎交流会に出席するなど、今後も庄内との絆を強め、南洲の精神を広めていくことを確認した。

 和泊は、西郷が薩摩藩主とのあつれきの末に1862―64年に流刑になった場所で、1902年には西郷を祭る南洲神社が創建され、76年には和泊西郷南洲顕彰会が設立された。西郷がその中心的思想「敬天愛人」を発想した場所といわれている。

 一方、庄内は、戊辰戦争の寛大な戦後処置が西郷の指示だったことを知り、酒井忠篤藩主らが薩摩に行って西郷に学び、後に家老・菅実秀らがその教えを「西郷南洲翁遺訓」にまとめ、全国に配った。遺訓に心酔した教員・長谷川信夫氏が中心になって75年、荘内南洲会を設立し、翌76年には酒田市飯森山二丁目の自宅敷地内に南洲神社を創建。長谷川氏ら荘内南洲会会員は76年以降、度々同町を訪ねて交流、直近では今年2月にも訪れている。

 今回は、和泊町が長井市で開かれたフラワー都市交流連絡協議会総会(25、26日)に参加するのに合わせ、顕彰会会員を含む町交流団(団長・前田修一副町長、団員29人)を組織し、庄内に寄った。交流団による庄内訪問は初という。

 24日夕に酒田市のホテルリッチ&ガーデン酒田で開かれた歓迎交流会は、荘内南洲会の主催。酒田市の矢口明子副市長や後藤仁市議会議長、旧庄内藩酒井家第18代当主・酒井忠久さんらの来賓を含め約70人が参加した。

 荘内南洲会の水野貞吉理事長は「先人が築いた絆と交流を、さらに深めていこう」、矢口副市長は「来年のNHK大河ドラマは『西郷どん』。皆さんの長年にわたる交流故に、庄内でも盛り上がっている」と歓迎のあいさつを述べた。

 和泊町の前田副町長は「庄内の方々が西郷の教えや考え方を遺訓にまとめ、全国に広めた。今は遺訓の忠孝仁愛の教えが必要。和泊と庄内との交流の深まりで遺訓がさらに生きていく。これからもお互い、人として生きる道を探っていこう」、同町教育長の逆瀬川勝久和泊西郷南洲顕彰会長は「庄内の皆さんが遺訓を残さなかったら、西郷の精神は誰も知らなかった。21世紀は心の時代。心を鍛え、どう生きるか、遺訓ほどベストな教科書はない。西郷を介した絆を深めていこう」と述べた。

 その後、錦心流薩摩琵琶全国一水会酒田支部の池田青水支部長が、西郷が自害した西南戦争の城山決戦を題材にした「西郷隆盛」を記念演奏、感動を誘った。

 和泊の一行は25日、南洲神社と隣接の南洲会館を訪れ、西郷直筆の書など展示資料や、同町から球根が贈られ敷地内で開花し始めた「えらぶゆり」を見た。

酒田市での歓迎交流会で、和泊町の前田副町長(壇上)が一層の交流を呼び掛けた=24日夕
酒田市での歓迎交流会で、和泊町の前田副町長(壇上)が一層の交流を呼び掛けた=24日夕


2017年(平成29年) 6月27日(火)付紙面より

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新たな歴史創造へ決意新た 羽黒高創立55周年と新校舎竣工を祝う

 学校法人羽黒学園・羽黒高校(牧静雄理事長・校長、生徒842人)の第55回創立記念式典と新校舎竣工(しゅんこう)式が25日、同校総合体育館で行われた。今年4月に完成した新校舎の竣工式祈願祭も行われ、新たな歴史を築いていく決意をした。

 同校は、手向地区出身の鶴岡市名誉市民で実業家の秋元正雄氏が「産学一体」を建学の精神に掲げ、1962(昭和37)年6月23日に県から設置認可を受け、翌63(同38)年4月に羽黒工業高校として創設。89(平成元)年に校名を現在の羽黒高校に変更し、2012年に創立50周年を迎えた。

 新校舎は耐震化に伴い昨年度に新築。50年前に卒業生が植えた木を一部に使用した全国初の木造3階建て校舎で、庄内平野を一望するカフェテラスやオープンスペースを設けた校舎となっている。

 この日は、1―3年の生徒と来賓約130人が出席。開式では学校創設当時のモノクロ映像が流され、“先輩”たちが学校林の手入れをする様子も紹介。牧理事長・校長は式辞で、「多くの先人の苦労と思いが詰まった国内初の木造3階建て校舎が完成した。教育改革が進む中で、何を学んだかではなく、これからはどのように学んだか、何ができるかが求められる。教室だけが勉強する場でなく、校舎全体がコミュニケーションの場。これからも羽黒高校はまい進する」とあいさつ。

 志田英紀県議会議長、田澤伸一県私学振興議員連盟事務局長、榎本政規鶴岡市長らが祝辞。生徒を代表して3年の澤口光生徒会長が「新校舎の完成と一番の変革の年に、新しい伝統を引き継ぐことの喜びを感じる。個性のある仲間がそろい、発見の毎日。自分の成長、学校の発展に尽力していく」と述べた。校舎建設に関わった企業への感謝状贈呈、永年勤続者表彰を行い、新校舎の内覧も行われた。

「産学一体」の建学の精神を新たに、神事などで新校舎の完成を祝った羽黒高校創立55周年記念式典
「産学一体」の建学の精神を新たに、神事などで新校舎の完成を祝った羽黒高校創立55周年記念式典



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