2018年(平成30年) 8月5日(日)付紙面より
ツイート
酒田市の酒田港まつりが3日、大通りでの「酒田湊・甚句流し」で開幕し、約2500人の踊り手が「酒田甚句」に合わせ趣向を凝らした踊りを披露、夏の港都を祭りの熱気で包み込んだ。
酒田湊の繁栄を歌った「酒田甚句」に合わせて踊る甚句流しパレードとして1995年に始まった。威勢の良い男踊りと優雅な女踊りがある。2000年からは若者の参加を促すため、同甚句をアップテンポにアレンジした曲で創作ダンスを踊る「S―Jinku」も導入。市や商工・観光団体などによる実行委員会(真島裕実行委員長)が翌日の「酒田花火ショー」(最上川河川公園)とともに「酒田港まつり」として開いている。
今年は、甚句流しパレードの各出演団体が踊りを披露する時間が同じになるように、これまでの大通りから中通り、国道112号へと練り歩くコースから、全出演者が大通りで輪踊りをする形に変更。さらに同パレードの踊りの質を高めるため、新たに「踊りコンテスト」を導入した。同パレードに太鼓団体5団体を含め33団体の約2140人、S―Jinkuには7団体の約330人の計40団体の約2500人が出演した。
甚句流しパレードは開会セレモニーに続き午後6時40分にスタート。そろいの浴衣や法被などを着た幼稚園や保育園、小学校、プレステージ・インターナショナルのバレーボールチーム「アランマーレ」を含む職場のグループなどが大通りの約300メートル区間で中央分離帯を巡りながら、ゆったりと踊りを披露、祭りムードを盛り上げた。
引き続き行われたS―Jinkuでは、きらびやかな衣装を身に着けた小学校や東北公益文科大、ダンスサークルなどが、躍動感あふれる踊りを披露。中にはバック転で観客を沸かせるグループもあり、会場は熱気に包まれた。
甚句流しパレードの踊りコンテストでは、矢口明子副市長や実行委員会の関係者ら5人が衣装や表現などを審査。金賞に庄内おばこ「華の会」、銀賞に県民謡協会酒田支部、銅賞にNTT東日本山形グループをそれぞれ選び、会場で表彰した。
2018年(平成30年) 8月5日(日)付紙面より
ツイート
酒田市の酒田北港古湊埠頭(ふとう)に入港した海上自衛隊の護衛艦「ひゅうが」(川内健治艦長)、潜水艦「せとしお」(長野修司艦長)の歓迎式が3日、同埠頭で行われた。両艦とも酒田への寄港は初めてで、4、5の両日は「ひゅうが」の一般公開も。
「ひゅうが」は2009年3月に就役した海自初の全通甲板を有するヘリコプター搭載護衛艦。基準排水量は1万3500トン。全長197メートル、全幅33メートル。速力は30ノット(約55キロ)。高性能20ミリ機関砲や垂直発射装置、多目的レーダーなどを装備している。一方、「せとしお」は07年2月の就役。基準排水量は2750トンで全長82メートル、全幅8・9メートル。潜水時の速力は20ノット(約37キロ)。装備の近代化で攻撃能力と隠密性が向上している。
今回は自衛隊山形地方協力本部による艦艇広報の一環で、同日に始まった「酒田港まつり」に花を添えるために寄港した。
歓迎式は酒田飽海地区自衛隊協力会(会長・弦巻伸酒田商工会議所会頭)の主催で、両艦乗組員や関係者計約50人が出席。主催者を代表し弦巻会長が「ようこそ酒田へ。寄港を多くの人が心待ちにしていた。寄港中は港都・酒田の風情を堪能してほしい」とあいさつ、矢口明子副市長は「国民が安心し生活できること、そして寄港に感謝。寄港中は少しでもリラックスしてもらえたら」と歓迎した。
川内、長野両艦長に花束を贈呈した後、川内艦長は「盛大な歓迎に感謝。寄港をとても楽しみにしていた。この機会にぜひ、より多くの市民から自衛隊の活動を少しでも理解してもらいたい」と述べた。出席者はその後、「ひゅうが」の艦内を見学した。
「ひゅうが」の5日の一般公開は午前9時から午後3時半まで(乗艦は午後2時半まで)。「せとしお」の艦内公開はなく、岸壁からの見学のみ。