2018年(平成30年) 8月8日(水)付紙面より
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鶴岡市のJA庄内たがわの月山ワイン山ぶどう研究所(加藤智所長)の白ワイン「豊穣神話 甲州」が、「日本ワインコンクール2018」に出品され、甲州部門の中で販売価格2000円未満のワインに贈られる最高賞「金・コストパフォーマンス賞」に初めて輝いた。山梨産ブドウが上位を占める中での快挙に、加藤所長は「庄内産甲州の可能性を示している。生産者の努力のたまもの」としている。
「豊穣神話 甲州」は同市西荒屋で栽培される甲州ブドウを100%使用。淡い黄色の色調に、白桃やアンズを思わせる香りと、切れの良い酸味のあるやや辛口に仕上げた。甲州ブドウのうまみの一つ「苦味」の余韻も楽しめる。同コンクール2015で受賞した「銀・コストパフォーマンス賞」がこれまでの最高評価だった。
同コンクールはワイナリー団体や山梨県でつくる実行委員会が主催して2003年から毎年開催。16回目の今年は、全国からエントリーした全787点(うち甲州は136点)を7月17、18の両日、国内外の権威など計25人の審査員が官能評価を実施。審査結果を7月31日に公表。全体の上位3―5%を金賞とし、さらに最高点を得たワインのうち2000円未満の商品をコストパフォーマンス賞とした。
加藤所長は「西荒屋では雨よけを施すなど全て生食用として栽培しており、天候に左右されずに一定の品質を保つ強みがある。昨年は全国的にブドウの不作の年の中で、今回の高評価につながったのでは」と分析。同加工所では昨年から、フレッシュさを保つために搾る直前のブドウを雪室貯蔵するなどの新しい取り組みも取り入れている。受賞には「庄内産ワインのブランド化の弾みにもなる」と歓迎した。
商品は720ミリリットルで販売価格1404円(税込み)。道の駅月山や庄内観光物産館などで取り扱っている。問い合わせは同加工所=電0235(53)2789=へ。
2018年(平成30年) 8月8日(水)付紙面より
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月山高原夏フェス2018が4日、鶴岡市羽黒町玉川の月山高原活性化センター周辺で開かれ、真っ青な夏空の下、来場者がトウモロコシ畑の迷路や手作りピザ作りなどを楽しんだ。
地元の若手農家などでつくる実行委員会が、広大な農地が広がる月山山麓の魅力を発信しようと初開催した。会場ではトウモロコシやジャガイモ、ブルーベリーなどの地産地消フードを提供するファーマーズ屋台、トウモロコシ畑のコーン迷路、ヤギとの触れ合い体験、地元産小麦粉を使った手作りピザ作りなど、多彩なコーナーが設けられた。
また、ドローンで上空から周辺の畑地を撮影した映像の生中継や、食料自給圏を目指す庄内スマートテロワールのパネル紹介なども行われ、来場者が高原に広がる農地の活用や魅力に触れた。
2メートルほどに丈が成長したトウモロコシ畑のコーン迷路を母親と巡った酒田市の阿部亜梨珠さん(7)は「初めてのトウモロコシ畑。観察しながら歩いて楽しかった」と話した。
2018年(平成30年) 8月8日(水)付紙面より
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県内各地の小学生がごみ拾いや分別調査を行い、海の環境を考える「YAMAGATA海・川ごみバスターズ」は3、4の2日間、これまでの活動の集大成として飛島で調査を行った。
今回はこれまで最上川上流の長井、中流の寒河江、下流の戸沢で活動した小学4―6年生のうち12人が参加した。
初日の3日は午前9時に酒田港を出発し、同10時15分ごろ勝浦港に到着。遊漁船クルーズで飛島の西方約1キロに位置する御積島(おしゃくじま)を見学したり、勝浦港を一望できるビュースポットの舘岩を上ったり、海水浴をしたりと島を楽しんだ。
2日目は午前8時半ごろから島東側にある「ホボゲの浜」でごみ拾い。約30分かけて海岸約50メートルに漂着したごみを拾い集めた。海岸にはハングルが書かれたお菓子の袋や漁に使う網、浮き、ペットボトルなどが散乱。子どもたちは軍手を付けて一つ一つ拾い上げ、「ペットボトルが多いね」「外国語のごみもある」と話しながらごみ袋へ集めた。その後集めたごみをブルーシートの上に広げて班ごとに種類と数を確認、記録した。
旅館に戻った後は紙芝居などを通して海ごみが自然に与える影響などを学習。子どもたちは班に分かれて川ごみとの違いやごみを減らす方法などについて話し合い、発表した。(11日付にダイジェスト版を掲載予定)
学んだことをいろんな人に
柿崎美乃さん(11)=宮野浦小5年 漁船から見た飛島の海はエメラルドグリーンで、深い所まで見えてきれいだと思ったけど、浜辺に行くとごみがたくさんあった。川や海に直接捨てるだけでなく、ごみをポイ捨てすることが海のごみにつながると思う。自分が大人になった時もきれいな海を保てるように今回学んだことをいろんな人に伝えたい。