2018年(平成30年) 10月8日(月)付紙面より
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新潟県・庄内エリアのプレデスティネーションキャンペーンとJR鶴岡駅開業100周年に合わせた観光列車「庄内Shu*Kura(シュ・クラ)」の運行が6日、羽越本線の新潟―鶴岡駅間で始まり、同日に鶴岡市の鶴岡駅で歓迎セレモニーが行われた。
Shu*Kuraは2014年5月から、JR東日本新潟支社が新潟県内で運行している酒を楽しむリゾート列車。3両編成の定員70人で、2号車がイベントスペースになっている。庄内へは初の乗り入れとなり、8日まで1日1往復運行し、鶴岡までの往路で庄内の地酒を振る舞う。
歓迎セレモニーでは、鶴岡市や県などの関係者約30人が出迎え、新潟や首都圏などからの乗客約70人に遊佐産の高級ザケ「メジカ」とつや姫のだだちゃ豆ご飯で作った「めっこい巻」、地酒、県産米新品種「雪若丸」などをプレゼント。鶴岡の天神祭の「化けもの」が地酒を振る舞い、荘内藩甲冑(かっちゅう)研究会荘内武者隊による演武も繰り広げられた。
埼玉県川越市から訪れた齋藤美香さん(30)は「庄内の酒が大好きで、10回以上は鶴岡を訪れている。列車から鳥海山と粟島がとてもきれいに見えて、感激した。美酒と美食をテーマにした来年のDC本番も楽しみ」と話していた。
鶴岡駅は1918(大正7)年9月に仮停車場として開設された。100周年を記念し同駅待合室で、開業当時の建物などの写真パネル展も行われている。
2018年(平成30年) 10月8日(月)付紙面より
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大型の台風25号は7日、温帯低気圧に変わりながら日本海の東北・北海道沖を通過した。庄内地方は同日未明から日中にかけて断続的な雨を伴いながら全域で暴風が吹き荒れた。最大瞬間風速は酒田市浜中で33・4メートル、飛島で38・4メートル、鶴岡市鼠ケ関で26・2メートルを記録。倒木や停電、民家のトタン屋根が剥がれるなどの被害が相次ぎ、収穫を間近に控えた果樹の落果被害が見られた。交通機関は同日午前中を中心に乱れた。8日にかけて高波が次第に収まり、天候は回復する見込み。
山形地方気象台によると、7日未明に酒田で最大瞬間風速31・2メートル、鶴岡で21・6メートルを記録し、市街地でも20―30メートル超の暴風が吹いた。
酒田市危機管理課によると、同市東中の口町とみずほ通りで街路樹が倒木。民家のトタン屋根が剥がれる通報が数件あり、消防が出動しシート張りをするなど対応した。電柱から火花が出ているという通報も数件あった。飛島では駐輪場の屋根が吹き飛んだ。
鶴岡市防災安全課によると7日午前9時現在で、トタン屋根やソーラーパネルの破損など民家の損壊被害が11件あった。このうち同市羽黒町三ツ橋では飛来したトタンで民家の窓ガラスが割れ、片付けをした際に女性が指にけがをした。道形町では剥がれたトタンで男性が手などにけがをした。大寶館前ではヤナギが倒木し堀に落下。宝田一丁目の駐車場でも倒木があり一時、車両が動けなくなった。鶴岡銀座通りのアーケードの屋根も一部破損した。
倒木による断線などで庄内町と酒田市で計1563戸が停電した。
庄内空港は7日朝の東京発第1便(393便)と折り返しの庄内発第1便(394便)の2便を欠航した。JR羽越本線は秋田駅―酒田駅間を始発から運休し、同日午前10時に運転を再開。鶴岡市の海岸線道路は高波の影響で一部通行止めとなった。
鶴岡市櫛引地域の果樹園地帯では、収穫を控えたリンゴの落果被害などがあった。7日午前、同市三千刈のリンゴ園の様子を見回りに来た農業女性(78)は「全体の半分以上はこれからの収穫。台風を前に早生は大部分収穫しておいたが、11月に収穫するメーンのフジが今落ちてしまってはどうしようもない」と肩を落としていた。