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2019年(平成31年) 1月1日(火)付け紙面より

明けましておめでとうございます 社長挨拶

いい町には大学がある
荘内日報社社長
橋本 政之

 山形市に住む直木賞作家の高橋義夫さん(73)のいい町の条件とは、いい図書館と古本屋があること。ついでにいい酒場があること、という。昨年11月、鶴岡市に高橋さんを迎えた講演会で、主催した「読書のまち鶴岡」をすすめる会代表の黒羽根洋司さん(71)が紹介した。
 世界的な建築家の安藤忠雄さん(77)は昨年6月、酒田市の東北公益文科大学のホールで同大後援会に招かれて講演。子どもたちのための図書館をつくり地元・大阪市に寄贈する取り組みを紹介し、「子どもたちの学力低下は本を読まなくなったのが原因の一つ。読書は心の旅であり、子どもたちに豊かな感性と創造力を与えてくれる。これからの時代はアイデアを出し合って生きていくしかない。そのためには本を読まないと」と、次代を担う学生たちに“読書は必須科目”と説いた。
 公益大の新田嘉一理事長(85)は毎春の卒業式、巣立つ学生たちに社会を生き抜く心構えとして必ず「本を読むこと」と助言する。同大は7年前から経営改革を進め入学者がV字回復し、今春の新入生を迎えると、全学年の収容定員をほぼ充足する見込みが濃い。新田理事長は「公益大は庄内にとって空港や高速道路と同じく大切な社会基盤である一方、地域があっての大学だ」と経営の安定と同時に、地域を元気にする教育力、研究力のさらなる充実のために読書を奨励する。
 その地域「庄内」の人口減少が加速している。国立社会保障・人口問題研究所が昨年3月に公表した2045年の地域別将来推計人口によると、庄内5市町の総人口は17万3692人。2015年の27万9497人(国勢調査)に比べ約4割減る推計。将来を予測するさまざまな統計がある中でも人口推計は大きく外れることがない。「地域があっての大学」の大テーマだ。
 昨年11月、公益大ホールで開かれた酒田市新田産業奨励賞記念講演会で、日本総合研究所会長の寺島実郎さん(71)は「最近の学生は自分の頭で考えられなくなっている。分からないことはスマホで検索し分かった気になる。自分の頭で考え抜くことがない。あるべき時代、あるべき社会をしつこく議論し続け、考え、選択していかないと」とし、「解説ジャーナリズム」によらず「自分の頭で考え抜く」大切さを強調した。
 地方の人口減少の歯止め策として国は「まち・ひと・しごと創生総合戦略」の中で「地方へ新しいひとの流れをつくる」ために、「地方創生に資する大学改革」として「全国や世界中から学生が集まるような『キラリと光る地方大学づくり』」を挙げている。
 今春、改革8年目に入る公益大は「日本の中でもピカッと光るものが欲しい」(新田理事長)と、海外留学支援や社長インターンシップなど新たな取り組みを重ね、昨春には九州からも入学した。今月から2月にかけては、年末に包括的連携協定を結んだ琉球大学国際地域創造学部と、学生同士が庄内と沖縄を相互訪問する合同ゼミを行う。
 新田理事長は「人口減少問題について、ここに暮らす人たちのどれぐらいの人が自分たちの問題として捉えているだろうか」が問題だとし、「みんなが自ら解決すべき問題として捉え、みんなで一緒に考え、みんなで一緒に取り組み、駄目だったらみんなで工夫して変えたらいい。公益大が存在する目的、意義がそこにある。公益大は、庄内が30年後も存続し生き残るための生命線だ」とする。
   ◇   ◇
 新年明けましておめでとうございます。日ごろ「荘内日報」をご愛読、ご利用いただき誠にありがとうございます。「荘内日報」は、「庄内はひとつ」を創刊の理念に1946年、前身の「荘内自由新聞」の週刊発行に始まり、「時代をつなぎ、地域をつなぎ、心をつなぐ」を郷土紙の使命としています。本年も変わらぬご愛顧をお願い申し上げます。

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