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2019年(平成31年) 1月6日(日)付け紙面より

月照の墨画に西郷が漢詩

 酒田市出身の漢学者・須田古竜(1866―1945年)の箱書きの解説文が付いた、江戸幕末期の尊王攘夷派の僧侶・月照の墨画に西郷隆盛が月照をしのぶ漢詩を添えた作品とみられる掛け軸が、北海道帯広市の妙法寺(澤田寛徳住職)で見つかった。貴重な掛け軸の発見に同寺は「多くの人に見てもらいたい。須田の古里・庄内でも見てもらう機会をつくりたい」と話している。

 京都の寺院の住職だった月照は尊王攘夷主義に傾倒し、安政の大獄で幕府から追われる身となり、1858年に京から薩摩に逃れ、西郷とともに錦江湾に入水自殺した。この時、西郷は奇跡的に一命を取り留めた

 帯広市で見つかった掛け軸は縦127センチ、横30センチで、月照が描いた自画像とみられる墨画「達磨葦航の図」に、西郷の漢詩と「南洲書」、印が添えられている。西郷の漢詩は「この人(月照のこと)は蓬然と去っていった。大きな川の流れも軽くなった。その教えは文字以外のところにある。これからも東方を見守っていてくれるだろう」といった内容で、月照の死を悼んでいる。

 掛け軸を納めた木箱に墨書された須田の解説では「月照の生前には西郷は南洲の号を持たなかった。この掛け軸は他の人が月照の画を南洲のもとに持ってきて、題詩を請うたものだろう」と推測し、「題詩のその筆勢の奔放なさまからは南洲晩年の作であること疑いない。月照の墨画はただでさえ珍しいうえ、南洲が題詩の筆を執っている。天下の絶品というべきものである」と記されている。

 解説文の末尾には「壬午孟春」とあり1942(昭和17)年1月に書かれたものとみられる。須田が誰に鑑定を依頼されて解説を記したかは不明。

 妙法寺は、須田の故郷で本人直筆の書簡を保存している酒田市立光丘文庫や、「ほっかいどう筆跡鑑定研究所」の協力を得て解説文の筆跡鑑定を行い、先月になって須田の筆跡で間違いないことを確認した。

 須田は酒田生まれ。郡立酒田中学在学中に詩作を始め、後に漢詩人の馬杉雲外らに指導を受け、「東北詩壇第一の人」と称された。結婚後も詩文に熱中し、書画の鑑定などで生計を立てていた。清河八郎の事跡調査に生涯をささげ、著書に『清河正明伝』『酒田聞人録』などがある。『清河八郎詳伝』を著そうと志していたが、果たせずに亡くなった。

 帯広市の妙法寺の掛け軸は40年ほど前、澤田住職(80)がおはらいに出向いた東北の民家の家主から譲り受けたものという。寺の倉庫で保管していたが、明治維新150年の昨年10月檀家(だんか)の一人が「南洲書」の文字から西郷の書の可能性があると気が付き、西郷と月照の合作作品の真贋(しんがん)にもつながる解説の須田について調べていた。澤田住職は「今後須田の古里・庄内地域を訪れ、西郷と月照の作品を見てもらう機会をつくりたい」と話している。

妙法寺で発見された西郷隆盛の書、月照の墨画とみられる掛け軸
妙法寺で発見された西郷隆盛の書、月照の墨画とみられる掛け軸

掛け軸が納められた木箱。須田古竜の名前で解説が書かれている
掛け軸が納められた木箱。須田古竜の名前で解説が書かれている


2019年(平成31年) 1月6日(日)付け紙面より

米・姉妹都市の小学校へ自己紹介

 姉妹都市盟約を結ぶ酒田市と米国オハイオ州デラウェア市の交流事業の一環として、酒田市の宮野浦小学校「みやのうらっ子放課後子ども教室」に集まった3―6年児童が4日、デラウェア市のカーライル小学校に送付する自己紹介カードを作成した。昨年11月に同校から届いたカードの返答で、宮野浦小児童は「酒田に来てね」「正月は餅を食べました。アメリカでは何を食べますか」などとメッセージを記載。市交流観光課は英語に翻訳し出来次第、送ることにしている。

 デラウェア市は、オハイオ州の州都・コロンバス大都市圏の中にある人口約3万8000人の都市。創設は1808年で、古き良きアメリカの趣と洗練された都会的な雰囲気を併せ持った街並みが特徴。経済発展に伴って人口も増えているという。

 酒田市では1996年度から毎年、国際理解やコミュニケーション能力養成などを目的に、中学生海外派遣事業「はばたき」と銘打ち市内の中学2年生をデラウェア市のデンプシー中学校に派遣。20年余にわたる交流を積み重ね一昨年4月、友好関係の深化を目的に両市は姉妹都市盟約を結んだ。

 カーライル小からのレター交換の提案を受け昨年10月、放課後教室に集う宮野浦小児童たちがメッセージを書き送付。翌月にはカーライル小の1年生と担任計25人から名前と誕生日、好きなスポーツ、将来の夢などが記載された自己紹介カードが送られてきた。

 宮野浦学区コミュニティ防災センターで4日に行われたカード作成には、3―6年生16人が参加。送られてきたカードが壁面に張り出され、児童たちはそれを見ながら交流観光課が用意したカードに名前と好きな食べ物、好きな教科、メッセージなどを記載した。

 5年の松田喜晴君(11)は「『正月に日本では餅を食べます』というメッセージを書いた。このような交流体験は楽しい。デラウェアに行ってみたくなった」と話した。

 同課によると、今年12月には両市の児童・生徒の絵画作品を互いに展示し合う交流事業を行う予定で、酒田側は既に30―40点が集まっているという。

自己紹介カードを記載する宮野浦小の児童たち
自己紹介カードを記載する宮野浦小の児童たち



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