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2019年(平成31年) 4月5日(金)付紙面より

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松ケ岡開墾記念館展示リニューアル

 旧庄内藩士が刀を鍬に替えて開拓した歴史を後世に―。鶴岡市羽黒町の国指定史跡・松ケ岡開墾場の「松ケ岡開墾記念館」の展示改装が終了し、6日(土)にオープンする。開墾の歴史や現代まで続くシルク産業の歩みを伝えるパネルを一新し、新たにプロジェクションマッピングなどの映像資料を加えて日本遺産「サムライゆかりのシルク 日本近代化の原風景に出会うまち鶴岡へ」のストーリーや魅力を分かりやすく伝えている。3日に地域住民らを招いた内覧会が行われた。

 鶴岡「サムライゆかりのシルク」推進協議会(会長・皆川治鶴岡市長)が文化庁の日本遺産魅力発信推進事業を活用し、昨年12月から改装を行っていた。日本遺産「サムライゆかりのシルク」の構成文化財でもある1番蚕室の建物の歴史的雰囲気はそのままに、展示内容を拡充。総事業費は1347万円。

 開墾士と西郷隆盛の関わりや開墾に携わった人々の心構えをまとめた「松ケ岡開墾場綱領」など、一新した約50点のパネル資料について、監修した致道博物館の本間豊学芸部長は「漢文主体の当時の資料を分かりやすい文章で解説し、若い人たちにも理解を深めてもらえるようにした」と説明。養蚕関連の当時の道具とともに、絹織物の工程や養蚕の様子なども紹介している。

 新設したジオラマ・プロジェクションマッピングや、数人が座って鑑賞できるミニシアター、開墾の様子を描いた画帖「凌霜帖(りょうそうちょう)」のタッチパネルの映像資料も分かりやすさを重視。このうちジオラマ・プロジェクションマッピング「刀を鍬に替えて―松ケ岡開墾から蚕室建設まで」(上映6分)では、開墾場と周辺の月山、庄内平野の位置関係や、10番蚕室まであった当時の様子を立体的な映像で伝えている。

 大型連休までには英語版音声ガイドを導入し、インバウンド客にも対応していくという。入館料は大人450円、学生350円、小中学生150円。月曜日定休。

リニューアルした1番蚕室1階の松ケ岡開墾記念館を内覧
リニューアルした1番蚕室1階の松ケ岡開墾記念館を内覧

新設したジオラマ・プロジェクションマッピング。来館者に分かりやすく楽しんでもらえるように、映像資料も充実させた
新設したジオラマ・プロジェクションマッピング。来館者に分かりやすく楽しんでもらえるように、映像資料も充実させた


2019年(平成31年) 4月5日(金)付紙面より

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温泉水で種もみ芽出し

 鶴岡市湯田川のJA鶴岡湯田川催芽場で、温泉水を使った種もみの芽出し作業が始まった。庄内一円の農家から依頼された種もみが約32度の湯に漬かり、発芽に向けて“英気”を養っている。

 温泉水を活用した催芽法は、江戸後期の1848(嘉永元)年に当時の湯田川村の大井多右エ門が考案し普及させたと伝わる。種もみを温泉水に12時間漬けた後お湯から上げ、むしろをかぶせてさらに12時間蒸すというもので、発芽期間の短縮と芽ぞろいに効果がある。現在は、温泉街北側の催芽場にあるコンクリート水路に温泉の廃湯を引き込んで行われている。

 今シーズンの作業は、1日からスタート。4月末まで行われ、庄内一円や新潟県村上市などの農家約1000戸から持ち込まれた230トン余を扱う。品種はつや姫や雪若丸、コシヒカリ、はえぬき、ひとめぼれなど。

 3日午後は、「今年もお願いする」と数人の農家が駆け込みで訪問。遊佐町庄泉の石垣正さん(80)は「今年は飼料用米とひとめぼれ合わせて340キロ。労力不足のところ助かっている」と話した。

 漬け込み作業では肌寒い曇天の下で臨時作業員が種もみの詰まった袋を手渡しして湯の中に沈めていった。毎年作業を手伝っているという荒浪拓弥さん(36)は「始まってすぐの4月最初は例年肌寒く、膝下まで漬かっての作業は半身浴のようでちょうどいい」と話していた。

ぬる湯で満たされた水路に次々と種もみの袋が漬けられた=3日午後
ぬる湯で満たされた水路に次々と種もみの袋が漬けられた=3日午後



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