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2019年(平成31年) 4月17日(水)付紙面より

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津波や大規模風水害発生時の人命救助へ 大型対策車両配備

 鶴岡市消防本部に、津波や大規模風水害の発生時に人命救助などに当たる大型の対策車両が配備され、同本部で15日、報道陣に公開された。水陸両用バギーやボートなど専用の資機材を備えた車両で、東日本大震災を受け、総務庁消防庁が各都道府県に無償貸与している28台の一つ。県内では同本部のみ、東北では岩手県北上市、宮城県塩釜市に次ぐ配備となり、県内のほか派遣要請により県外へも出動する。

 同本部は県内唯一の水難救助隊を有することもあり、3月28日に配備された。対策車は長さ約9・9メートル、幅約2・5メートル、高さ約3・7メートル。水陸両用バギーのほか、強化プラスチック製の組み立て式ボート、ゴムボート、船外機、浮力のあるフローティング担架、災害現場用ストレッチャーなどを搭載。さらに水難救助用のドライスーツやライフジャケット、防水タイプの省電力トランシーバーなどの資機材も備え、水難事案に特化した専用車両となっている。

 バギーは最大6人乗りで、8輪駆動。高い走破性を有し、ぬかるみや雪上運行向けに走行用ベルトも装着可能。放水銃などを装備し、水上用の船外機、放水ポンプ、担架を搭載できる。

 有事の際の津波・大規模風水害対策車は、指揮を含め1部隊20人編成での運用を想定。今年6月に県内の各消防団で組織する予定の土砂・風水害機動支援部隊を中心に県内外で運用するほか、鶴岡市消防本部管内の災害時に活用する。

津波・大規模風水害対策車に搭載されている水陸両用バギー
津波・大規模風水害対策車に搭載されている水陸両用バギー

大型の対策車両と装備される救助活動用資機材の一部
大型の対策車両と装備される救助活動用資機材の一部


2019年(平成31年) 4月17日(水)付紙面より

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日本の食文化 体験的に学ぶ

 イタリア食科学大学(イタリア・ピエモンテ州ブラ市)の学生が15日、酒田市の酒田調理師専門学校(齋藤善明校長)を初めて訪れ、同校学生と一緒に花見用の弁当作りを通じて交流、日本の食文化を体験的に学んだ。

 同大学は2016年12月、ユネスコ食文化創造都市ネットワーク(14年12月認定)の鶴岡市との間で連携協定を締結し、同年から庄内を中心にした県内へのフィールドスタディーツアーを実施している。今回は、大学院の「創造性」をテーマに1年間にわたり食文化を学ぶ課程のスタディーツアーで、学生18人が今月8―17日の10日間の日程で来日し、米沢市の酒蔵「小嶋総本店」、鶴岡市の旅館「たちばなや」(湯温海)、漬物「本長」(大山一丁目)、国指定名勝庭園がある玉川寺(羽黒町玉川)、農家民宿「知憩軒」(西荒屋)など、庄内を中心に県内の食に関する施設で見学・実習を行った。

 この日は庄内滞在の最終日。12日にだし作りを習ったたちばなやの齋藤聡料理長の指導の下、酒田調理師専門学校高度調理技術科2年の13人と一緒に、松花堂弁当作りに挑戦。齋藤料理長から「焼き物や煮物、揚げ物などさまざまな料理で季節を表現し、全体が一つの御膳のように」など解説を聞きながら盛り付けを見学した後、事前に酒調の学生が作っておいたマスの焼き物や里芋の煮物、鶏の空揚げなどを重箱に盛り付けた。

 コロンビア出身のバレンティーナ・アマラルさん(30)は「とても繊細な作業で集中力が必要だった」と感想。また、今回のツアーで特に印象に残ったことについては「知憩軒で女将(おかみ)の長南光さんから『全ての食材がどこからどのように来たか分かる』という話を聞き感動した。日本の郷土料理は地域とのつながりだけでなく、自然とも深く関わっていると感じた」と話した。

 サポートした酒調高度調理技術科2年の鈴木翔太さん(19)は「食を通じて外国人と関わる貴重な機会。うま味とか日本の食文化を伝えたかった。身ぶり手ぶりで何とかコミュニケーションできた」と話した。たちばなやの齋藤料理長は「食科学大の学生に教えるのは6回目。年々、日本食への関心が高まっていると感じている」と話した。

 完成した弁当は、酒調の校舎内で同校学生たちと一緒に会食した。

 食科学大の「創造性」をテーマにした課程には、デザインや写真などを職業とする世界各国の人がスキルアップのため入学し、食文化を学んでいる。年3回の海外へのスタディーツアーが、カリキュラムの目玉の一つになっているという。

酒調の学生(右)と一緒に、楽しそうに弁当作りに取り組む食科学大の学生たち
酒調の学生(右)と一緒に、楽しそうに弁当作りに取り組む食科学大の学生たち



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