2019年(令和1年) 11月8日(金)付紙面より
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鶴岡市は、同市千安京田の旧いこいの村庄内の施設を活用し来年4月に開校する市立農業経営者育成学校「SEADS(シーズ)」第1期生の10月末現在の応募状況を公表した。10人程度の募集に対し、いずれも県外在住の10―30代男女6人から出願があり、近く内定を通知する。1期生は来年1月まで募集を行い、さらに4人が出願に前向きな意向を示しているという。
出願した6人は東京、大阪、神奈川、埼玉各都府県在住の男性5人、女性1人。書類と面接による選考を終えており、いずれも鶴岡とはゆかりのないIターンになるという。料理関係の学校に通う学生、情報処理サービスに携わる人、予防医学の研究者など多様な人材が応募。栽培した農産物を使ったレストランと宿泊施設の経営、健康な食生活への貢献など、それぞれが鶴岡での農業への夢や将来ビジョンを抱いている。
このほかに地元を含め72人が専用サイトに仮登録しており、このうち県外在住4人が出願に強い意思を示している。
同育成学校は2年間にわたる座学と実践、農家でのインターンを通じて有機農業を中心に農業経営に必要な全てを学び、鶴岡での独立就農につなげてもらうもの。研修生は地域内外から受け入れる。授業料は月額1万円で、宿舎使用料(光熱水費分)も月額1万円。食事は施設内にある共有キッチンでの自炊が基本となる。親元就農や既に就農している人で座学研修のみの受講の場合は授業料5000円。在学中に国の農業次世代人材投資資金(準備型)を年150万円、2カ年受けられる支援制度があり、終了後についても独立就農支援の国の補助制度がある。
応募資格は独立就農への意欲がある原則50歳までで、2年間の研修終了後5年以上、鶴岡市で就農する意志がある人。2期生以降は受講者17人を毎年受け入れる。
農業人材の育成・確保に向けた取り組みで、市やJA、大学、関連企業の6者連携で進める。
2019年(令和1年) 11月8日(金)付紙面より
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酒田東高校(五十嵐文彦校長)で6日、台湾への研修旅行を控えた2年生175人が、山形大農学部(鶴岡市)の留学生たちと英会話の実践的なトレーニングを兼ねて、英語で交流した。
同校では毎年この時期、2年生が台湾に研修旅行に行き、姉妹校の桃園市立武陵高級中等学校を訪問。同校生徒に対し、授業「課題研究」で調べた成果や酒田のこと、学校のことなどを、英語を通じて紹介するなど交流している。今年は今月7―10日の3泊4日にわたり渡航する。
今回のトレーニングは、研修旅行に備えて鍛えた英語力を試そうと、山形大農学部の協力で初めて企画。インドネシアや中国、タイ、ベトナム、セネガル、ブルキナファソ出身の留学生29人を講師に招き、約1時間にわたり英語で交流した。
生徒たちは課題研究のテーマ別に20人前後の約10グループに分かれ、それぞれ留学生2、3人を囲み、車座になった。そして、「酒田の文化と歴史」「日本と韓国の関係」「情報処理能力を高めるには」など、課題研究の成果を英語で発表。さらに留学生からフリートークで「酒田でおいしい食べ物は?」「うどんとラーメンの違いは?」「学校で好きな教科は?」など質問され、身ぶり手ぶりを交え、懸命にコミュニケーションした。留学生から「恥ずかしがらず、何でも聞いて」「自分たちも英語は母国語ではない。経験を重ねれば、誰でもしゃべられるようになる」などアドバイスを受けるグループもあった。
インドネシア出身の女性留学生2人に「音楽と勉強の関係」を発表し、学校生活に関するフリートークにも積極的に臨んだ池田龍汰さん(16)は「まずまずコミュニケーションが取れ、自信になった。言葉だけに頼らず、いろんな表現でいいんだとか、学べたことは多い。台湾でもしっかり交流してきたい」と話した。