2020年(令和2年) 1月21日(火)付紙面より
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庄内地方のアマチュア囲碁界の最高位を決める第61期「庄内本因坊戦」(荘内日報社主催、日本棋院酒田、鶴岡両支部主管)が18日、酒田市南新町の日本棋院酒田支部で行われた。酒田、鶴岡両地区の代表4人ずつがトーナメント戦を繰り広げた結果、鶴岡地区代表の小松田泰弘・六段(39)=新潟県村上市府屋、公務員=が、昨年に続き連覇を達成した。
大会は1960年に始まり、庄内では最も長い歴史を誇る。今期は両支部の予選を勝ち抜いた次の8人が出場。各対局とも持ち時間45分、コミ6目半のルールで熱戦を繰り広げた。
◇酒田支部▽石井二男・六段(68)=庄内町余目、無職▽池田義則・六段(70)=酒田市市条、自営業▽阿部善孝・六段(72)=同市宮内、無職▽長岡博行・五段(60)=同市東中の口町、アルバイト◇鶴岡支部▽秋庭弘明・六段(81)=鶴岡市宝町、無職▽佐藤重美・六段(77)=庄内町余目、無職▽小松田さん▽石田武夫・五段(81)=酒田市若宮町二丁目、無職
1回戦は同支部同士の対局を避けて組み合わせ抽選を行い、小松田さん、石井さん、石田さん、佐藤さんの4人が勝ち上がった。
準決勝第1局は小松田さんと石井さんの対局。黒番の小松田さんが的確に、堅く打ち回し、白番の石井さんの手筋などの攻めをうまくかわし、小松田さんが中押し勝ちした。
同第2局は石田さんと佐藤さんの対局。序盤は黒番の石田さんが実利、白番の佐藤さんが勢力を張る展開。中央の戦いで石田さんが失敗して右下隅が死に、佐藤さんが中押し勝ちした。
決勝は小松田さんと佐藤さんの対局。序盤は黒番の小松田さんが実利、白番の佐藤さんが模様を張る展開。中盤に白が薄くなり、中央での競り合いに。黒が厚くなり、打ちやすくなって生き、結局、小松田さんが圧倒する形で中押し勝ちとなった。
閉会式で本社の橋本政之社長から表彰状を受け取った小松田さんは「連覇を達成できたのはうれしいが、対局内容は細かいミスが多く、満足いくものではなかった。さらに精進を重ね、来年の3連覇を目指したい」と喜びを語った。
準決勝と決勝の熱戦譜は後日、本紙に掲載する。
▽1回戦
小松田 11目半 池 田
石 井 中押し 秋 庭
石 田 中押し 長 岡
佐 藤 中押し 阿 部
▽2回戦
小松田 中押し 石 井
佐 藤 中押し 石 田
▽決勝
小松田 中押し 佐 藤
2020年(令和2年) 1月21日(火)付紙面より
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冬の庄内の味覚を代表する寒ダラを味わう「日本海寒鱈(かんだら)まつり」が19日、鶴岡市の鶴岡銀座通りで開かれた。寒ダラ汁を広く紹介し、冬場の観光振興や誘客を図ろうと、鶴岡銀座商店街振興組合などで組織する実行委員会(阿部直人委員長)が主催し、32回目。この日は、例年と違い積雪もなく、一時は青空ものぞき、早々から老若男女問わず多くの人でにぎわい、熱々の寒ダラ汁に舌鼓を打っていた。
車両通行止めにし歩行者天国となった銀座通り約450メートル区間に、地元の鶴岡銀座商店街女性の会や鶴岡魚市場青年部、鶴岡鮨商組合、飲食店、鮮魚店、北茨城・新潟・秋田の物産など約30団体が出店。主催した実行委員会によると、例年2万人近くの人が訪れ、今年も同様の人出があった。当日まで販売していたチケット2000枚は完売状態、用意していた寒ダラ汁8000食もほぼ売り切れたという。
午前10時半のオープン時には各団体の寒ダラ汁を求めて幾つもの長蛇の列が見られた。会場では寒ダラ汁を1杯600円で販売。たつ(白子)の天ぷら、タラコのしょうゆ漬けなどタラを余すことなく使ったものや牛すじカレー、玉こんにゃく、海鮮丼など豊富なメニューが並んだ。来場者は白子やアブラワタ、岩ノリの入った熱々の汁をすすり、真冬の味覚を堪能していた。
子どもと家族4人で訪れた同市の会社員、喜多島敏彦さん(42)は「2年前に東京から市内へ引っ越し、今回が初めての参加。オープンから程なくして来たが、既に長蛇の列ができていて驚いた。寒ダラはとても新鮮だった」と話していた。