2020年(令和2年) 1月23日(木)付紙面より
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雪不足で鶴岡市のたらのきだいと羽黒山の両スキー場が苦戦している。いずれもシーズンイン後に営業できたのは、正月後と数日前からの延べ1週間ほどという。関係者は「近年ない雪不足だ」と口をそろえる。
たらのきだいは5日に初営業。8日までオープンしたが、その後は融雪でクローズ。18日に予定されていた数十年続く恒例の「ファン感謝デー」も今回初めて中止している。21日になってようやくナイター営業を再開。22日は1日営業できたが、積雪は30センチ。「雨が降ればできなくなる」とスキー担当者。
羽黒山でも同じく5日から滑走可能になり、7日まで営業。18日になって再開した。22日現在の積雪は45センチでリフトは2基あるうち1基のみの運行という。
仙台管区気象台山形地方気象台の22日発表の予報では、東北地方は向こう1週間、最高気温・最低気温ともに平年より高い見込みという。両スキー場にとっては雪不足の厳しい状況が続きそうだ。
本県のみならず広く雪不足の中、市内の湯殿山スキー場は客の集中もあった。12月中は駐車場が満車状態。新潟、北関東方面のナンバーも多かったという。同スキー場担当者は「多くの来客で、単純にうれしい悲鳴とは言い難い。ゲレンデの安全面の対応も功を奏して大きな事故も起きていない」などと話した。
2020年(令和2年) 1月23日(木)付紙面より
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鶴岡工業高校(百瀬克浩校長)の第12回鶴工研究発表会が21日、鶴岡市の荘銀タクト鶴岡で開かれた。生徒たちは1年間取り組んだ成果をスライドや動画などにして発表した。
今年度は全日制の機械、電気電子、環境化学、建築、情報通信の5科と定時制の工業技術科がグループごとに計39テーマで研究。発表会ではこの中から「UFOキャッチャーの製作」「レーザー加工機の取り組みと研究」「各自治体の温暖化傾向を探る」「『銀座』歩いて暮らせる街の拠点へ」「自動養蚕工場の研究」などといったテーマと課外活動での研究テーマを合わせた8つを発表した。会場には全校生徒や保護者のほか、県や市、地元企業などからの来賓を合わせ約700人が参加。1グループ15分ほどの発表と質疑応答が行われた。
このうち、学校周辺の高齢者の声から着想を得て同校の3年男子生徒と山形大EDGE―NEXTやまがたイノベーションキャンプは高校生による買い物代行サービス実現に取り組んだ。独自アンケートの結果や実際に食料品購入が困難な人口割合のデータなどを提示しながら、免許返納や近隣にスーパーがなくなったことで買い物に行けず困っている高齢者などを対象に学生が学校からの帰宅時に合わせ、住む地域の高齢者宅に買い物を届けるサービスを説明した。生徒は「高齢者が困っている社会の現状を変えていきます」と力強く述べていた。 発表会は、生徒たちが課題研究に取り組み、研究活動の成果を校内外に発表することで工業教育の活性化と地域へのPRの場として毎年開催している。