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2021年(令和3年) 12月3日(金)付紙面より

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庄内地域の未来は 4高等教育・研究機関が考察 知の拠点庄内 シンポジウム 12日完全オンライン形式で開催

 庄内地域にある4つの高等教育・研究機関が連携して地域づくりを考える「知の拠点庄内」シンポジウムが12日(日)午後2時から、完全オンライン形式で開かれる。「ライフ×サイエンス2030庄内ビジョン―科学の力、知の力で変えていく、これからの社会、教育、環境」をテーマに、各機関の研究者らが庄内地域の未来について発表する。参加は無料。

 庄内地域には、基幹産業の農業を知的産業にまで高めている山形大農学部、日本で唯一の公益学を掲げた東北公益文科大、生命科学分野で世界トップクラスの研究活動を行っている慶應義塾大先端生命科学研究所、地域産業の技術的基礎づくりを担い発展を支えている鶴岡高専の4つの高等教育・研究機関がある。地方にこれだけの機関が集積しているのは、全国的にも珍しいという。

 4機関は2010年、学術面などでの連携をさらに強化し、地域への貢献・活性化を図ろうと、「知の拠点庄内ワークショップ委員会」を発足。研究者などによるワークショップを通じて「知の拠点」の展開方策を探っている。

 シンポジウムでは、鶴岡高専の松橋将太さんが「地域スポーツで変えるQOL―誰もが健康増進を選択できる庄内へ」、山形大農学部の渡辺理絵さんが「関係性の環(わ)で変わる中山間地―ふるさと資源を活(い)かしたシームレスな庄内へ」、東北公益文科大の呉尚浩さんが「パートナーシップで変える海洋ごみ問題―海ごみゼロの庄内へ」、慶應先端研の特別研究生で酒田東高3年の菅原さくらさんとガリポン・ジョセフィーヌさんが「海洋微生物で変える世界の未来―プラスチック汚染ゼロの庄内へ」と題してそれぞれ発表する。発表に先立ち、鶴岡市が野村総合研究所と連携して進めている地域デジタル化戦略の取り組みの現状報告やデモンストレーションなどもある。

 今回のシンポジウムは、30年がSDGs(国連の持続可能な開発目標)の達成目標の年になっていることを見据え、地域の未来を一緒に考える機会としてテーマ設定した。庄内地域の全ての中学・高校に開催案内チラシを配布するなど、若い世代に参加を呼び掛けるほか、オンライン開催のメリットを生かして庄内在住者に限らない参加者の確保も目指している。

 一方、同委員会はサイエンスの可能性をより身近に感じてもらおうと、4機関の研究者の対談をウェブ上で配信する「知の拠点庄内チャンネル」を1日にスタートした。

 シンポジウム開催などに関する詳しい問い合わせは、慶應先端研=電0235(29)0805=か、鶴岡市政策企画課=同(25)2111、内線565=へ。


2021年(令和3年) 12月3日(金)付紙面より

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人を生かす農業絶やすな/多くの農家と交流感謝 やまがた農業女子ネットワーク「あぐっと」 山大農で講演会 現状認識し課題探る

 県内の女性農業者でつくるやまがた農業女子ネットワーク「あぐっと」による講演会が1日、鶴岡市の山形大学農学部で開かれ、学生44人が講演やワークショップを通じ、就農の課題や現状について考察した。

 あぐっとは、農林水産省が推進する県内の農業女子プロジェクトのメンバーを中心に運営しており、会員は約50人。会員同士の情報共有や、若い女性の就農を支援する活動を行っている。

 この日は、真室川町で夫婦で農業を営む、最上真室川新田農園の新田祥子さん(42)が「私の経営の目標とあぐっとに入って」と題して講演した。

 農家に生まれた新田さんは「小さい頃から当たり前にあった田んぼや畑を無くしたくない」との思いで夫と共に家業を継ぎ、2019年に法人化。育児や経営の面などでさまざまな悩みを抱えたが、あぐっとに入会し、県内の女性トップランナーや新規就農者たちと交流することで多くの刺激を受けた。「人を生かす食物を作る農業を絶やしたくないという目標が見つかった」とし、「農業は孤独にやろうとすればいくらでも自己完結できるが、多くの女性農家とつながれたあぐっとに感謝している」と語った。

 その後、学生たちは8グループに分かれ、あぐっとのメンバーと共にワークショップを実施。農業に関する将来の目標やその課題、解決法などを話し合った。▽質にこだわった有機栽培の野菜をブランド化して売りたい▽観光果樹園を経営したい▽公務員として働きながら農業を兼業したい―などの意見が挙がり、あぐっとのメンバーと実現方法などを議論した。

 2年の岡本真月理さん(20)は「女性農業者の生の意見を聞いてみて、普段の講義では分からない問題点や難しさが知れて良かった」と話した。

女性農業者を交えたワークショップ
女性農業者を交えたワークショップ



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