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荘内日報ニュース


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2021年(令和3年) 5月5日(水)付紙面より

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「庄内文化センター」6日開設 鶴岡銀座通りに“学びの拠点” 新たな運営体制で再スタート

 鶴岡市本町一丁目の鶴岡銀座通り沿いの建物(旧金屋リビング)に6日、民間による新たな学びの拠点「庄内文化センター」が開設される。入居していたNHK文化センター庄内教室が3月で運営を終了したため、受講していた市民の有志らが「学びの灯を消したくない」と任意団体庄内文化センター(風間富士子代表)をつくり、新たな運営体制で再スタートする。17講座で始め、徐々にメニューを拡充していく方針だ。

 NHK文化センター庄内教室は1991年4月、鶴岡市上畑町の旧NHK鶴岡放送会館で開講。同会館の閉鎖に伴い2017年7月、銀座通りに移転した。地域内外の講師を迎え、最盛期は約200講座を開設、庄内一円から受講していた。

 任意団体は、昨年12月に運営終了を知った受講生らが、新たな運営を探る中で立ち上げた。所有する公益財団法人克念社(御橋廣眞理事長)から建物(鉄筋コンクリート造り2階建て)を借り、なるべく旧センターのカリキュラムや料金体系を踏襲して運営する。“居抜き”のため、防音室やミラールームなど設備は充実しているという。スタッフは旧センター職員を雇用する。

 今月から17講座、6月からはさらに1講座が加わる。3カ月単位で講座回数は3―12回。受講料は1回2000円程度で3カ月単位の前納制。

 そのほか、開講記念の特別講座として▽俳句にあそぶ=今月18日から3回(講師・阿部月山子さん、受講料は3回で6550円)▽自分だけの「絵ろうそく」=6月2日(同・富樫ろうそく店の小松優子さん、1500円)▽見た、聴いた、考えた?海外取材の現場にて=同27日(同・元NHK海外特派員の平田宏さん、500円)―を開く。

 センターの中心メンバーは「行政主催と違い、居住地にこだわらず誰でも自由に学べる拠点があることや、一本化された窓口がある意義は大きい。庄内の歴史や文化を見直す講座も多い。新しい試みにも挑戦しながら、講座メニューを増やしていく」としている。
 入会金1000円。駐車場は無料。問い合わせは今月6日から同センター=電0235(25)8533=へ。

 6月開講を含む18講座のテーマと講師は次の通り。

 ▽浮世絵をよむ(岩松美代)▽中村天風の呼吸法(御橋廣眞)▽声に出して楽しむ名作(本間尚子)▽書道・かな(田内香苑)▽ペン字と小筆(同)▽茶道・裏千家(富樫宗冨)▽こぎん刺しゅう(森温子)▽つるを編む(原田明美)▽水引手芸(佐藤照子)▽戸塚フランス刺しゅう(佐藤ゆきこ)▽楽しい和裁(山口淑子)▽押し絵の魅力(同)▽歌と音楽で楽しむリズムストレッチ(佐藤美由紀)▽心と身体と向き合うチェアヨガ(前田恵)=6月開講▽やさしい中国語(王雨)▽オカリナ(滝沢佳奈子)▽ウクレレ(同)▽水墨画(武谷遊仙)

庄内文化センターが開設される建物
庄内文化センターが開設される建物

庄内文化センター開講のチラシ
庄内文化センター開講のチラシ


2021年(令和3年) 5月5日(水)付紙面より

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共に生きる まちづくり推進 酒田市試みスタート 「心のバリアフリー」加盟店登録募る

 酒田市は、市内店舗を対象に障がいのある人が安心してサービスを利用できるよう「心のバリアフリー」の気持ちで応対し、可能な範囲での手伝いや配慮を積極的に行う「心のバリアフリー加盟店登録制度」を開始し現在、広く加盟店を募っている。

 東京2020五輪・パラリンピックで、ニュージーランドトライアスロンチームのホストタウンに登録されている同市は2019年、大会を契機として「心のバリアフリー」「ユニバーサルデザインの街づくり」に取り組む「共生社会ホストタウン」にも認定。昨年4月には障がいの有無にかかわらず互いに個性を尊重しながら、共に自分らしく暮らせる街づくりを目指す「障がいのある人もない人も共に生きるまちづくり条例」を制定した。

 制定以来、特に車椅子で走行できる道路、利用できる多目的トイレや飲食店の場所といった情報をシェアし合う「バリアフリーマップ」を製作した他、昨年12月には「『心のバリアフリー』を学ぼう」と題したオンライン講座を開催、東京大大学院教育学研究科バリアフリー教育開発研究センター特任研究員の中村奈津枝さん(ダイバーシティ&インクルージョン研究)が障がいの有無を社会全体の問題と捉え、「社会モデル化」することの必要性を指摘。また、目や耳が不自由な人でも観光施設の説明を理解できるよう、各施設に設置したQRコードをスマートフォン・タブレットなどで読み取ることによって音声ガイド・テキストを利用できるサービスも行っている。

 今回の登録制度は、障がいのある人を特別視することなく、誰もが気持ちよく買い物や飲食ができるよう、「心のバリアフリー」を理解した事業者による店舗を増やす試みとしてスタート。市福祉課が中心となって製作した、障がいに対する基礎的理解などを記載したマニュアル「心のバリアフリーハンドブック」で理解を深め、趣旨に賛同し協力できる店舗を加盟店として登録、店頭などにオリジナルステッカーを掲示するとともに、手を差し伸べることができる従業員らから着けてもらう「心のバリアフリー缶バッジ」を準備した。

 加盟店は市ホームページ(HP)で紹介しており現在、12店が登録済み。「障がいのある生徒の実習・職場体験受け入れ可」(木川屋商店)、「酒田飽海の無料送迎」(フミヤ)、「積極的な声掛けとしっかりした手伝い」(月のホテル)、「防滑シートを張っている。手話も対応可」(書の庵)、「通路幅の確保」(仮設機材工業、酒田夢の倶楽)など各店舗が行う支援内容は多岐にわたっている。

 登録は、市HPからダウンロードできる「登録申請書兼台帳」に必要事項を記載し提出。HP上で読むことができるハンドブックで理解を深めると、掲示用ステッカーと缶バッジを贈る。登録に関する問い合わせなどは市福祉課障がい福祉係=電0234(26)5733=へ。

心のバリアフリー加盟店を示すステッカー(左)と手を差し伸べることができる従業員らが着ける缶バッジ
心のバリアフリー加盟店を示すステッカー(左)と手を差し伸べることができる従業員らが着ける缶バッジ


2021年(令和3年) 5月5日(水)付紙面より

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《ひと》人命救助に誇りとやりがい

 酒田海上保安部長 梶原 主税(かじわら ちから)さん

 今年3月の人事異動で、海上保安学校門司分校長から酒田海上保安部長に。赴任時には必ずウオーキングを兼ねて周囲の地勢を見て回ることにしており、酒田の印象については「広くて風が強い」と語る。

 宮城県気仙沼市生まれ。漁師町で育った上、父親が遠洋マグロ漁船の乗組員だったこともあり、おのずと「船乗り」を志すようになった。名古屋市の専門学校で無線通信士資格を取得。帰郷すると、海上保安官として勤務していた友人から勧誘があった。「人命救助をやらないか」―。数多くあったマグロ漁船からの誘いを全て断り、人命救助の道を選んだ。

 海上保安学校門司分校(北九州市門司区)を経て海上保安大学校(広島県呉市)特修科に進み卒業。初任地は地元の第二管区海上保安本部(塩釜市)で、1984年に無線通信士として着任した。これまで本庁警備救難部情報通信係長、中域海保巡視船「くにがみ」通信長など主として「通信畑」を歩んできた。モールス信号の世界的廃止に伴うデジタル化、海の緊急通報ダイヤル「118」の導入にも携わった他、キャンプ・シュワブ埋立地(沖縄県)の海上警備に尽力、九州南西海域工作船事件(2001年)の際には本庁対策本部でニュース映像確保にも奔走した。

 海上保安官という仕事について「人命救助した時に誇りとやりがいを感じる。これは目に見えない対価」と。着任時の部長訓示では、職員を前に▽明るく元気に一緒に仕事を▽自己研さん、自己啓発に努めること▽自身や家族の安全と健康を管理▽仕事で一番大切なのは人とのつながり―の4点を強調した。

 大型連休を境に、ここ庄内地域ではマリンレジャーが本格化する。「楽しさも怖さも含めて、より多くの人から海をもっと知ってほしい」と話す。
 趣味は釣りやトレッキング。読書と音楽を愛し、日本酒を好む。横浜市の自宅に妻と娘を残して単身赴任。60歳。

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