2023年(令和5年) 1月19日(木)付紙面より
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遊佐町の遊佐高校(佐藤りか校長)3年生のうち地域デザイン、文書デザイン両専攻を選択する16人は本年度、遊佐町内のブルーベリー農園、パン工房を広くPRするため販売促進に向けたポスターやパンフレット、新たなレシピ、パッケージデザインなどを考案。同校で17日、関係者を招いて発表会が行われ、これまでの学びを生かして生徒たちが作り上げた制作物を披露。関係者からは「すぐにも使用したい」といった声も上がった。
生徒たちは昨年5月以降、ブルーベリー栽培を展開する「いけだ農園」の池田弘一さん(68)=吉出、手作りパン石窯工房「ブーランジェリーNAO」の野里常雅行さん(62)=北目=の協力で授業を展開。同7月に同町白井新田のしらい自然館で行われた学習会の際、生徒たちが「ぜひPRを手伝わせてほしい」と要請したところ、「これまで販売促進に向けたPRやキャンペーンは二の次と考えていた。良いアイデアがあれば歓迎。お願いしたい」と池田さん、野里常さんがともに快諾。生徒たちは農園や工房を見学したり、2人と意見を交わすなどし見聞を広げてきた。
この日は池田さん、野里常さんはじめ、これまで3年間でお世話になった地域の人たちを招待。生徒たちは専攻単位でライ麦パンを用いたレシピ、土産用ブルーベリーを入れる容器のパッケージデザイン、販促に向けたポップ、人が行き交う箇所に掲示するポスターなどを発表。特に盛り上がったのが、いけだ農園のイメージキャラクター。いずれもブルーベリーを擬人化しており、優劣付けがたい、その出来栄えに池田さんも頭を悩ませていた。
発表を聴講した池田さんは「若い感性で創造した作品で、どのアイデアも参考になる。活用を前向きに検討したい」と。生徒一人一人にアドバイスを送った野里常さんは「生徒が考案したポップは実際に使用する。レシピを考案した生徒から工房に来てもらいたい。一緒にパンを焼こう」と呼び掛けた。
生徒の一人、安藤希祥さんは「自分がワクワクする方向に進んでいけば、結果はおのずと付いてくるということを学んだ」と話した。
2023年(令和5年) 1月19日(木)付紙面より
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鶴岡市錦町のショッピングセンター「エスモール」が17日から冬季営業時間に移行した。これまでの午後8時閉店を1時間繰り上げ、午後7時閉店とする。客足が鈍化する季節に合わせた営業時間の変更だが、背景には昨年から高騰が続く電気料金の負担増も含まれているという。
エスモールを運営する庄交コーポレーション(同市錦町)によると、「昨年は新型コロナウイルス感染症の感染拡大防止に配慮して営業時間の短縮を実施した時期もあった。今回はあくまでも冬季に合わせた営業時間の変更だが、電気料金の高騰を踏まえた節電対策の意識もある」という。
同社関連では庄内観光物産館(鶴岡市布目)が今月10日から3月31日まで約2カ月間、冬季営業時間への変更を発表した。
同館ふるさと本舗の閉店時間が従来の午後6時から午後5時に1時間短縮されたほか、館内の飲食店などは一部を除き30分?1時間半の営業時間短縮を実施している。
政府の激変緩和措置 今月または来月分から
電気料金の高騰については一般家庭向け、企業向けとも昨年1?3月ごろから値上がりが進んでおり、2022年の電気料金は前年比120?160%の幅で推移した。こうした電気料金の値上がりに対し、政府の激変緩和措置による燃料調整額への補助が今月または来月使用分から開始され、措置は今年9月使用分まで補助が続く予定だ。
しかし多くの大手電力会社が今年4月からの電気料金の値上げを既に発表している。東北電力も昨秋、「2023年4月から低圧(規制料金)について平均32・94%の値上げを経済産業大臣に申請し、これに伴い低圧(自由料金)も平均7・69%の値上げを行う」と発表した。
こうした政府の補助と大手電力会社のさらなる値上げを受け、今年の電気料金は1?3月はいったん値下がりするものの、4?9月は横ばいまたは微増、政府の補助が終了する10月以降は値上げとなる見込み。
電気料金の値上げは特に大規模の施設や工場を所有、運営する企業・団体への影響が大きく、時短営業を検討、実施する施設や企業が今後増加する可能性は十分にありそうだ。