2024年(令和6年) 9月26日(木)付紙面より
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幕末の英雄・西郷南洲翁(1827―77年)の遺徳を顕彰する「西郷南洲翁の大徳を偲(しの)ぶ会」が23日、南洲翁を祭る酒田市飯森山二丁目の南洲神社と、隣接する南洲会館で開かれ、南洲翁を慕う県内外から訪れた参列者がその教えを学び深め、広めていく決意を新たにした。
南洲神社を管理する公益財団法人荘内南洲会(小野寺良信理事長)が毎年、命日(9月24日)に合わせ行っている。今年は南洲翁の出身地・鹿児島からの参列を含め関係者ら約40人が出席した。
同神社で行われた祭典では、鳥海山大物忌神社(遊佐町)の高橋廣晃宮司が祭主を務めた。小野寺理事長の唱導で「道ハ天地自然ノ物ニシテ人ハ之レヲ行フモノナレバ…」と、庄内藩士が南洲翁の教えをまとめた「南洲翁遺訓」の一節を拝読し、庄内藩酒井家第18代当主・酒井忠久さん(荘内南洲翁会顧問)らが神前に玉串をささげた。
引き続き南洲会館で行われた式典では小野寺理事長が式辞。荘内南洲会が来年、創立50周年の節目を迎えることを踏まえ、▽記念誌の発行▽祝賀会の開催▽第二展示室の開設―など記念事業の概要を説明し、「活動内容を充実させたい。これまで50年にわたって築いてきた伝統・交流の輪をさらに前進させていきたい」と述べた。
矢口明子酒田市長、佐藤猛酒田市議会議長の祝辞に続き、酒井さんの講話、錦心流琵琶全国一水会副会長の池田青水さん(同市東泉町一丁目)による献奏などで南洲翁の遺徳をしのんだ。