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2022年(令和4年) 10月2日(日)付紙面より

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24年開校 県立庄内中高一貫校 校名は「致道館」に

 鶴岡市の鶴岡南と鶴岡北の両県立高校を統合し、新たにつくる県立中学校を併設する県立庄内中高一貫校(仮称)の校名が「致道館」に内定したことが、1日までに関係者への取材で分かった。校名は中学、高校とも共通で、鶴岡南高を併設型高校、鶴岡北高を併設型中学校の校舎とし、2024年4月に開校する。

 中高一貫校の校名については、県教育委員会が6月に公募。これを参考に、学校関係者らで構成する開校準備委員会が検討してきた。最終的には県議会での議決をもって、正式に決定する。

 致道館は、旧庄内藩主酒井家9代忠徳(ただあり)公が1805(文化2)年に創設した、鶴岡市馬場町にある旧庄内藩校の名称。現在は約7000平方メートルの敷地に孔子を祭る聖廟(せいびょう)、講堂、藩主が使用した御入間(おいりのま)などが残り、約30あったとされる東北の旧藩校では唯一現存する。1951(昭和26)年に国の史跡に指定。

 東桜学館中学・高校(東根市)に次ぎ県内2校目となる庄内中高一貫校の校名の選定では、通学区域が県内一円となることなどを考慮し、「庄内」「鶴岡」といった地域名を付けずに「致道館」のみとしたとみられる。県立高校への藩校名採用は米沢興譲館、上山明新館、松山里仁館(2002年閉校)がある。

 庄内中高一貫校の入学定員は併設型中学校99人、併設型高校の普通科200人、理数科80人。中学校は1クラス33人の3学級、高校の普通科は1クラス40人の5学級、理数科は同2学級で、高校は計7クラス編成となる。現在の小学5年生が中学校の第1期生となる。24年4月の開校に向け、統合する鶴岡南、鶴岡北両校の本年度入学の1年生から制服が統一された。

 入学者選抜は、中学は適性検査、作文、面接、調査書で行う。高校は、併設中学から入学する場合は選抜を行わず、入学の意思確認で進学できる。併設型中学以外の市町村立中学からの入学は、通常の県公立高校入学者選抜を実施する。仮に一貫校の併設型中学から99人全員が併設型高校に進学したとしても、ほかの市町村立中学から入試を受けて181人が一貫校の高校に入学できる。

 鶴岡南高は開校までに校舎増設・大規模改修が進められ、グラウンドにプレハブの仮設校舎2棟が整備され、この2学期から移った。中学では給食が導入され、中学校舎となる鶴岡北高では給食関連設備を新たに設けるなどの校舎改修が進められている。

国指定史跡・庄内藩校致道館の講堂に掲げられている「致道館」の額。1805年の創設当時のもの
国指定史跡・庄内藩校致道館の講堂に掲げられている「致道館」の額。1805年の創設当時のもの


2022年(令和4年) 10月2日(日)付紙面より

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鶴岡市街地循環バス大幅拡充 庄内交通 利用者の利便向上へスタート

 庄交コーポレーション(鶴岡市、國井英夫社長)と庄内交通(同市、村紀明社長)が、鶴岡市街地のバス路線を大幅拡充した「市内循環バス」の出発式が1日、同市錦町のエスモールバスターミナルで行われ、高齢者をはじめ利用者の利便性を大きく向上させた循環バスの運行が同日朝からスタートした。

 エスモールを起点にしている市内循環バスについて、高齢者の移動手段の利便性向上などを目的に、9月までの2コース12便から3コース48便へ路線を大幅拡充。バス停も58から79カ所に増設し、毎日午前8時―午後6時台にほぼ1時間おきに12人乗りのワゴンタイプの新車両を運行する。運賃は1回乗車300円の均一。

 出発式で國井社長は「構想から5年かけ、鶴岡市をはじめさまざまな方々の助けを得て、待ちに待った運行実現の日を迎えた。多くの市民から自分の足、マイカー代わりに利用していただき、地域の活性化にもつなげたい」とあいさつ。皆川治市長、加藤捷男鶴岡商工会議所会頭が祝辞を述べ、関係者がテープカットし運行の拡充を祝った。

大幅拡充の市内循環バス出発式でテープカットする國井社長(左端)ら関係者
大幅拡充の市内循環バス出発式でテープカットする國井社長(左端)ら関係者



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