2007年(平成19年) 3月24日(土)付紙面より
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鶴岡市黒川の庄内たがわ農協櫛引支所水稲育苗施設で23日、温湯を使った稲の種もみの消毒作業が始まった。浸種、芽出しなどの工程を経て各農家に出荷される。
以前は良質な種もみを選ぶ塩水選を行った後、薬剤による消毒をしていたが、温湯を使った安全・安心な消毒作業を行う動きが広まっており、同農協でも一昨年から温湯消毒に切り替えた。
この日は櫛引地区の生産者数人が湯槽と冷水槽がある消毒装置などを使い作業。機械で5キロごと袋詰めされた種もみを数袋ずつクレーンでつり上げ、60度のお湯に10分間、冷水に5分間浸し消毒した。温湯消毒された種もみは屋外の浸種槽に10日ほど水に浸し、室に入れて芽出しを行った後、各農家に出荷される。
同農協支所によると、今年ははえぬきを中心にひとめぼれ、コシヒカリなど17品種の種もみ約123トンを取り扱う予定。芽出しまでの一連の作業は4月末まで続く。
クレーンにつるした稲の種もみの袋をお湯に浸し消毒する作業
2007年(平成19年) 3月24日(土)付紙面より
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酒田市社会福祉協議会(佐藤吉雄会長)は新年度、同市相生町二丁目の市老人福祉センター、市母子福祉センターの建物2棟を解体する。地域の高齢者の居場所などとして親しまれてきたが、老朽化や社会情勢の変化などから役割を終えたと判断したもの。ともに今月いっぱいで事実上、閉鎖し、5月ごろにも解体作業に入る計画。
老人福祉センターは鉄筋コンクリート造り2階建て延べ床面積約540平方メートルで、1971年に建てられた。母子福祉センターは同5階建て延べ床面積約660平方メートルで、74年に建てられた。
老人福祉センターには自治会連合会やボランティア連絡協議会など、母子福祉センターには市社協などが入っていたが、2004年7月に市社協が新橋二丁目の市地域福祉センターに移転したことに伴い、他の団体も相次いで移転。その後、母子福祉センターには市シルバー人材センターが入り、老人福祉センターではふろや休憩スペースで60歳以上を対象に施設利用料100円を徴収して憩いの場とするサービスの提供などを続けてきた。
市社協では、両施設が老朽化し、維持管理費がかさんでいることや、他にも入浴施設や憩いの場がたくさんできているなど社会情勢の変化に伴い、廃止を決定。今年1月から関係者に説明し、理解を求めてきた。
計画では、両施設は今月いっぱいで事実上、閉鎖。老人福祉センターのふろなどの機能は廃止とし、母子福祉センターのシルバー人材センターについては、隣接の老人福祉センター付設作業所に移転してもらう。
市社協では、「利用者には一定の理解を得たと思っている。社協では各小学校区単位を中心に社会福祉協議会を設立して高齢者の交流事業などを展開する草の根地域福祉ネットワーク事業に力を入れており、元気な高齢者の憩いの場はそうした各地域の活動で受け入れていきたい」としている。敷地は民有地と市有地で、跡地の活用の在り方は今後、関係者と詰めるという。
解体される老人福祉センター