2007年(平成19年) 3月27日(火)付紙面より
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ジャグ(瓶)を吹き鳴らしてチューバのような音を出す「ジャグバンド」のライブが25日、鶴岡市錦町のエスモール「光の広場」で開かれた。
ジャグは昔、アメリカの貧しい階層の人々が、手に入らない楽器の代わりに瓶を吹いて音楽を楽しんだことで生まれた吹奏楽器。
ジャグやバンジョー、ギター、マンドリンなどのほか、金属性の洗濯板をこすったり、たたいたりしてリズムを奏でる「ウオッシュボード」や、洗濯用のたらいに棒とワイヤを張ってベースのような音を出す「ウオッシュタブベース」を用いて演奏するグループをジャグバンドと呼び、全国では40組、東北では宮城県と山形県で計3組のバンドが活動している。
今回、来鶴した「ケチョンケチョンジャグバンド」は、山形市を中心に活動するジャグバンド。リーダーのけちょんさん(34)をはじめ、30代前後の男性5人で構成する。古い黒人音楽などを取り入れ、オリジナル曲を中心に明るく楽しい演奏を、ストリートライブなどで披露している。
酒田市在住で劇団いではに所属する菅原良枝さんが、けちょんさんたちと舞台で共演したことをきっかけに、「ジャグバンドの楽しさを多くの人に知ってもらいたい」と鶴岡へ招いた。
この日は午後2時と同4時半の2回に分けてミニライブを行った。このうち2回目のライブでは「ロンサム・レールロード・ブルース」や「夢で逢う」「明るい表通り」など、オールドジャズを中心に7曲ほどを披露。
洗濯板で奏でる一風変わった音色や陽気な歌声に引かれ、買い物途中の家族連れやお年寄りなどが集まり、手拍子や大きな拍手が起こるなど盛り上がりを見せた。
同日夜には同市銀座通りのバー「ChiC」でもライブが行われた。
明るく楽しい演奏と歌声「ケチョンケチョンジャグバンド」
2007年(平成19年) 3月27日(火)付紙面より
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鶴岡市油戸の油戸保育所(岡田正雄所長)の閉所式が25日、同所で行われた。1959(昭和34)年の開設以来、半世紀近く地域の子供たちの成長を見守ってきた施設の閉所に、地域住民からは惜しむ声が聞かれた。
同保育所は油戸住民会が運営。60年4月に通年保育となり、当時は35人の園児が通っていた。63年に現在の場所に新築され、2階に油戸公民館を併設した。99年に鶴岡市の少子化対策特別交付金の助成を受け、保育室の改装と遊具整備などが行われたが、2003年から少子化の影響で園児が一けた台で推移。園児数の減少から本年度いっぱいで市地域保育所補助交付金が打ち切りとなる見込みが強まり、昨年9月の住民臨時総会で施設の閉所が決まった。
この日の閉所式には地元住民や同所出身の小中高生、富塚陽一鶴岡市長など来賓、保育士など合わせて約80人が出席。岡田所長が「保育所はなくなるが、地域から子供がいなくなるわけではない。これからも地域で子供たちを見守り、育ててほしい」とあいさつした。
保育所の運営に貢献した元保母や保育士たちに感謝状や花束が贈られた後、園児たちがお別れの言葉を述べた。懐かしい思い出が詰まった保育所の閉所に、多くの出席者が涙をぬぐう姿が見られた。
式典後、同所で謝恩会が開かれ、保育所の思い出を語り合った。今後、油戸地域の園児は由良保育園へ通うという。
保育士たちへ園児たちから感謝の花束が贈られた