2012年(平成24年) 8月8日(水)付紙面より
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日独スポーツ少年団同時交流受け入れ事業で、ドイツの高校生たちが4日から4泊5日の日程で鶴岡市を訪れ、ホームステイしながら地元の高校生やスポーツ少年団と交流を深めている。6日は鶴岡市役所を表敬訪問した。
同事業は、日本体育協会日本スポーツ少年団とドイツスポーツユーゲントが主催。日本とドイツ両国のスポーツ少年団の相互交流を通して将来、団指導者となるリーダーの養成や研修を図ることを目的に1967年から行っている。
今回は、ドイツスポーツユーゲントから高校生を中心に団員125人が先月25日に来日。今月8日までの期間、全国各地13ブロックに分かれ、スポーツや文化交流、日本の伝統や歴史について学ぶ。
このうち、鶴岡市には15―19歳の団員と指導者合わせて9人が4日から訪れている。6日午前は市役所周辺を散策した後、榎本政規市長を表敬訪問。はじめに指導者のハヨ・アハタートさん(65)が「団員たちは日本を訪れるのは初めて。山形の皆さんとスポーツを通して文化交流できることはとても素晴らしいことだと思う。私たちを心温かく迎えていただき感謝します」とあいさつ。これを受け、榎本市長が「皆さんを迎えることができて光栄に思う。鶴岡は山と海に囲まれた緑が美しい城下町です。交流事業を通して、ドイツと日本そして鶴岡がますます交流を深めていければ」と歓迎の言葉を述べた。
その後の歓談では、ドイツの団員たちは「鶴岡で人気のスポーツは」「鶴岡で東日本大震災の被害はあったか」「観光業は盛んか」など積極的に榎本市長へ質問していた。
午後からは鶴岡北高を訪問し、茶道や剣道を通して地元の高校生たちと交流した。
一行は7日まで由良海岸でいかだ体験、加茂水族館の見学、金峰少年自然の家でバーベキューなどをする予定。8日に鉄路で東京都内に向かい、まとめの全体プログラムに取り組み10日に帰国する。
2012年(平成24年) 8月8日(水)付紙面より
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国指定重要無形民俗文化財「杉沢比山」が6日夜、遊佐町杉沢の熊野神社で奉納上演され、洗練された美しい舞の数々が観客を魅了した。
杉沢比山は、山伏修験者によって伝承された雅楽「番楽」の一種で、鳥海山修験者から村人に受け継がれたらしい。様式などから鎌倉時代には舞われていたとみられる。美しくユニークな型、鮮やかな舞で芸術的価値が高いと評価され1978年、国の重要無形民俗文化財に指定された。
神を迎える準備の公演とされる「仕組」(8月6日)、神を迎えての公演「本舞」(同15日)、神を送る公演「神送り」(同20日)の3回を現地公演と称し、同神社境内に特設した約3・6メートル四方の畳敷き舞台で奉納上演している。
今年の「仕組」は、日中の暑さこそ残るものの、時折涼風が吹く中、午後7時ごろにスタート。八幡太郎義家の家来・鎌倉権五郎景政の勇ましい戦いぶりをたたえた「景政」、雌雄2羽の鶏が戯れ合う「鳥舞」、途中に鬼が登場する「高時」など計9曲が次々と披露された。
会場には大勢の地区民や行楽客が訪れ、星空の下で演じられる勇壮な舞に見入っていた。本舞の15日、神送りの20日も午後7時ごろから行われる。