2020年(令和2年) 10月28日(水)付紙面より
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鶴岡東高校(齋藤哲校長)と鶴岡工業高校(百瀬克浩校長)両校の吹奏楽部は26日、鶴岡市役所を訪問し、来月7日から開催される第26回日本管楽合奏コンテスト全国大会出場を皆川治市長に報告した。今年は新型コロナウイルス感染拡大防止のため、全国大会は動画審査で行い、A部門の東高は来月9日、S部門の工業高は同23日に結果発表となる。
この日は両校の校長と吹奏楽部員、顧問が訪れ、コロナ禍での練習の様子など大会までの経緯を報告。皆川市長は「生徒のみんなが頑張った成果。大変な状況の中で勝ち取った全国大会出場は一生の思い出に残る快挙だと思う。学校、地域、後輩にこの成果を引き継ぎ、広めていってほしい」と激励した。
2年連続出場に全力を出し切る
鶴岡東高
東高吹奏楽部(森木茂顧問、部員34人)は、同コンテスト出場は今回で通算5回目、昨年は最優秀賞と審査員特別賞を受賞した。今回の曲目は源氏物語を基にした「葵上」。今年2月ごろから練習を始め、譜面の読み込みから入り、少しずつ形に仕上げていったという。3年生で部長の大川優菜さん(18)は「いろんな大会がなくなってしまったが、2年連続出場することができ、先輩から伝統を引き継ぐことができたと思う。3年生にとっての最後の定期演奏会では全力を出し切りたい」と話した。
半数以上初心者表現力で伝える
鶴岡工業高
工業高吹奏楽部(増子牧顧問、部員12人)は1964年の全日本吹奏楽コンクール以来、56年ぶりの全国大会出場。今大会の曲目は「ラメント?旧約聖書『哀歌』に基づいて?」。部員の半数以上は高校から吹奏楽を始めた初心者ながらも、難解な曲に挑んだという。3年生で部長の児玉円(つぶら)さん(17)は「(新型コロナの影響で)今まで家族同然のように練習してきた仲間と会えない日々が続いて寂しかったし、会えない不安があった。初心者ばかりでも音楽は表現力で伝えられるということを、次の代につなぎたい」と話した。