2021年(令和3年) 7月4日(日)付紙面より
ツイート
酒田市中町二丁目の老舗デパート「マリーン5清水屋」が、今月15日(木)の営業を最後に閉店する。2012年のリニューアルオープンから経営を担っていた故成澤五一氏に代わって、同社社長に就く予定の堀正彦氏(67)=同市=が明らかにした。堀氏によると、現在開催中の「さよならセール」に続き、7日(水)から15日まで「閉店セール」を開催し、中心商店街の象徴として前身の清水屋デパートから71年続いた歴史に幕を閉じる。その後、自己破産の手続きに入る方針。
信用保証会社などによると、損失を計上するなど近年は赤字体質が続き、負債は10億円近くに上るという。小売業界を取り巻く環境が厳しさを増す中、昨年来の新型コロナウイルス感染症が追い打ちをかけた形となり、成澤氏の死去後は取締役会を数回開き、新たな経営体制と今後の経営の在り方を検討。負債を抱えている上、資金繰りなどで先行きが見通せないことから、経営再建を断念した。