2021年(令和3年) 7月6日(火)付紙面より
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往時のにぎわいを―。酒田市の中通り商店街で4日朝、「さかた北前朝市」がスタートした。かつては盛んに行われていた「酒田の朝市」を復活させ、中心市街地のにぎわい創出につなげようと、実行委員会(高橋剛会長、事務局・元気インターナショナル)が企画し3年目の取り組み。農海産物、庄内地域の食材を使った加工品が並び、初回から大勢の市民が訪れて買い求めていた。今後は11月まで毎月第1日曜日の朝に開催する。
1976年に発生した酒田大火以前は、同市中町二丁目を南北に走る通称・柳小路周辺で朝市が盛んに行われ、大勢の市民でにぎわった。大火後に途絶えたため、この朝市を復活させて中心市街地のにぎわいにつなげようと、実行委員会が2019年から企画・運営。新型コロナの影響で昨シーズンは1回のみの開催となり、今季は新型コロナ対策として出入り口で検温と消毒を実施することにした。
この日は、中通り商店街の1ブロックを通行止めにし午前7時にスタート。新鮮な野菜や花卉(かき)、焼きたてパン、香ばしい焼き魚、菓子、レトルト商品などとともに、「『北前』をうたっているのに海産物がないのは、違和感があった。導入は念願。何とか用意したかった」(高橋会長)という冷蔵庫付き移動販売車による岩ガキ、サザエといった海産物も。計20店舗がずらりと並んだ他、既存の5店舗が開店を早めて参加した。
梅雨の合間の好天に誘われて訪れた市民は早速、店主と会話を楽しみながら品定め。中には開始から10分足らずで売り切れになる店もあるなど、出だしは好調だった。高橋会長は「いずれは50店、100店と参加店舗を増やし、大通り商店街までつなげ、中町一帯で楽しめる朝市にしたい。移動販売車もより多く用意できたら」と話した。
次回は8月1日(日)午前7時から。雨天決行。朝市に関する問い合わせ、出店申し込みは、元気インターナショナル=電0234(25)3100=へ。