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2022年(令和4年) 8月3日(水)付紙面より

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使用済み瓦をリサイクル 砕いて加工ガーデニングに

 庄内で使用済み瓦のリサイクルが進められている。新改築で出た瓦を砕いて加工し道路の舗装材や庭の被覆材としての利用価値が高まってきた。雑草を防ぐ効果があり「庭のメンテナスが楽」「暖色系の瓦チップで明るいイメージになった」と一定の評価も得られている。

暖色系で明るいイメージと評価

 県内の中でも海に面する庄内は、サビの心配がない瓦を利用する住宅が多い。県庄内総合支庁環境課によると、庄内で排出される使用済み瓦は年間約7700トン。庄内には処分場がなく、最上と村山に運んで埋め立て処理しなければならない。輸送費がかかるため、不法投棄や不適正処理につながりかねない、といった指摘もある。

 こうした中で使用済み瓦を資源として有効利用しようと2014年、県が業者と連携しリサイクルに向けた取り組みを始めた。瓦が持つ高い透水性や保水性に着目。破砕機で砕いて0?40ミリのチップ状に加工し土木資材、園芸資材、建築資材に再利用する動きが加速した。

 中でも園芸資材として生まれ変わった瓦チップは雑草が生えにくく、手入れが簡単に行えるとしてガーデニングに使うことが増えている。街路樹の植樹帯に「被覆材」として施工した事例も多い。アスファルト舗装との表面温度の比較実験では、瓦リサイクルで舗装した方が最大で約3度低いというヒートアイランド防止の効果も得られた。最近ではしっくいのように湿気を防ぐ性質を活用し、使用済み瓦をパウダー状にして室内の壁に使うケースも出始めている。

 再加工する業者は庄内で10社近く。中でも渡部砂利工業所(酒田市宮海)と関川瓦工務店(酒田市こがね町)、原田瓦工業(酒田市広栄町)が手掛けた再生品は品質が高く、県が「リサイクル認定製品」に認定した。

 いち早く使用済み瓦の再生品を造園資材に採用した鶴岡市新海町の土田造園(土田一彦社長)では、これまで20件以上の施工実績を持つ。土田社長は「ひところと比べて、瓦チップに対するお客さんの認知度は高まってきた。私たち業界としてもリサイクルは進めていかなければならない。今後もお客さんに提案しながら資源の有効利用と循環型社会に貢献できるよう努力していきたい」と話す。

 県庄内総合支庁環境課の担当者は「再利用がスタートして今年で8年目に入ったが、現在のリサイクル率は3割から4割。今後の課題は使用済み瓦の再生品をどのように一般の人たちへ浸透させるか。廃棄物の発生抑制と資源循環システムの構築に向け、これからもPR活動を続けていきたい」と話している。

植樹帯に瓦チップを「被覆材」として施工した事例=鶴岡市の山形銀行みどり町支店
植樹帯に瓦チップを「被覆材」として施工した事例=鶴岡市の山形銀行みどり町支店

瓦チップをコンクリートに混ぜて土台に=鶴岡市羽黒町の出羽三山神社大鳥居
瓦チップをコンクリートに混ぜて土台に=鶴岡市羽黒町の出羽三山神社大鳥居


2022年(令和4年) 8月3日(水)付紙面より

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水上の小旅行楽しむ 県内外からカヤックツーリング 酒田北港 新井田川

 酒田市の酒田港や酒田北港、新井田川などをカヤックで巡る「酒田みなとカヤックツーリング」が31日行われ、県内外の愛好者らが水上の小旅行を楽しんだ。

 スポーツ活動を通して健康づくりと地域振興を図る同市のNPO法人・元気王国(佐藤香奈子理事長)が2013年度から毎年この時期に開催している。9回目となった今年は県内外からカヤック16艇が参加。酒田港プレジャーボートスポット(PBS)から酒田北港、幸福川、新井田川を経てPBSに戻るツーリングコース(延長15・7キロ)を航行した。

 午前7時ごろに一斉に出発。気温こそ上昇したものの、水面を渡る心地よい風を浴びながら愛好者は約4時間をかけ、海と川を介して酒田の中心市街地を一周するコースを満喫した。

 10年ほど前にカヤックを始め、欠かすことなく毎回参加しているという菅原正志さん(64)=同市藤塚=は「もっと暑くなるかと覚悟していたが、そうでもなかった。若干ながら風があり、ツーリング日和。快適だった」と話した上で「早く新型コロナウイルスが収束し、より多くの人とツーリングしたい」と。佐藤理事長は「次回は10回の節目。何かしらの記念事業ができたら」と語った。

水面を渡る風を浴びカヤックを進める愛好者たち
水面を渡る風を浴びカヤックを進める愛好者たち



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