2024年(令和6年) 12月7日(土)付紙面より
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県ベストアグリ賞の表彰式が4日、県庁で行われた。今回は8団体が受賞し、このうち庄内からは最優秀の農林水産大臣賞に鶴岡市寺田の株式会社治五左衛門(じござえもん)、ベストアグリ賞に農事組合法人ビーンズ本楯(酒田市本楯)がそれぞれ選ばれた。
治五左衛門は、庄内産の「だだちゃ豆」の良食味と高収量を両立するため、きめ細やかな栽培管理に取り組み、地域の平均を上回る高単収を挙げている。また、高い直接販売率と高単価を実現し、安定した利益を確保。将来的な規模拡大に対応するため、本年度から県の外国人材活用トライアル事業を活用し研修生を受け入れるなど、地域の多様な担い手育成に取り組んでいることなどが評価された。
一方、ビーンズ本楯は水田をフル活用しながら大豆生産に取り組み、収穫作業を請け負っている。大豆と飼料用米の輪作体系を確立し、肥料費の節減を図りながら多収を実現。また、高収量ほ場の地権者には加算精算する法人独自の制度を設けている。さらに啓翁桜やシャインマスカット栽培の周年農業で、収益性向上を図っている。
表彰式では、東北農政局の松原秀雄地方参事官が治五左衛門の石塚寛一代表取締役へ農林水産大臣賞を手渡した。また、石塚代表取締役とビーンズ本楯の飯塚将人代表が吉村美栄子知事から県ベストアグリ賞を受け取った。
石塚代表取締役は「23年間、だだちゃ豆を栽培してきて今回受賞したことは大きな励みになる。だだちゃ豆のブランド力を高め、日本だけでなく世界に発信していきたい」と喜びを語った。
県ベストアグリ賞は、県優秀農家発表会(1972年~81年)、県農業者実践成果発表会(82~91年)を拡大継承して92年に創設された。 地域の環境を生かし優れた経営を実践している先駆的な農業者を表彰し、その取り組みを県内に広く紹介し普及することで、本県農業の振興と発展を図っている。