2024年(令和6年) 12月11日(水)付紙面より
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酒田市川南地区の小・中学校統合による新学校設置に関する議論が進む中、小学校がなくなった後の地域コミュニティーの維持に向け、同市十坂地区の女性たちで組織するボランティア団体「サテライトサカ」(五十嵐純代表)は、老若男女が一堂に集う地域食堂「んめもん食堂」を展開している。互いに交流を深めていくもので、2回目となった7日昼は乳幼児からお年寄りまで60人余が会し、食事や遊びを楽しんだ。
川南地区には酒田四中とともに、▽新堀▽広野▽浜中▽黒森▽十坂▽宮野浦―の6小学校があり、この7校を一体化するなど新しい形での再編に向けた議論が昨年来、進められている。
再編後を見据え、校舎を活用してさまざまな活動を行うことで異世代・地区内外の交流を図りながら地域コミュニティーを維持していくため、サテライトサカと十坂コミュニティ振興会(佐藤善一会長)は、各地で多く開催されている地域食堂(子ども食堂)に目をつけ、十坂小に隣接する十坂コミュニティセンターで今年10月19日に第1回を開催。地区内外から50人ほどが参加して好評を得た。
第2回のテーマは「みんなでちょっと早めのクリスマス」。大商金山牧場、JAそでうら食彩工房いちご畑、メカニック、ぼらんたすなど企業・団体・個人から無償で譲り受けた食材を用い、サテライトサカメンバーをはじめ男女ボランティア約10人が▽カレーライス▽クリスマスツリーをモチーフにしたポテトサラダ「ポテツリーサラダ」▽コンソメスープ▽生クリーム添えゼリー―を提供した。
佐藤会長による「いただきます」の発声で参加者全員が昼食として舌鼓を打った。調理中には酒田四中や東北公益文科大の生徒・学生らによる遊びのワークショップも行われ、センター内ににぎやかな声が響き渡った。
五十嵐代表は「みんなの居場所を構築したい。小学校がなくなった後も勝手に『地域のおかあちゃん』として子どもたちの成長を見守っていけたら」と。次回の「んめもん食堂」は来年2月に開催する予定。
2024年(令和6年) 12月11日(水)付紙面より
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酒田市松山地域の松山保育園(鈴木留美子園長)の昇降口前外通路と同園に隣接する松嶺コミュニティセンター入り口に9日、クリスマスをイメージしたイルミネーションが設置され、同園前で点灯式が行われた。淡い優しい光が周囲を包み、今年7月の大雨で被害を受け、同園に通う八幡地域の子どもたちも大喜びした。
イルミネーションは松山のにぎわいを創出しようと、地域の有志らで組織する「松山にぎわい創出実行委員会」(齊藤薫実行委員長)が、2019年から松嶺、山寺、南部、内郷の松山地域4地区持ち回りで行っている。今年は7月末に発生した記録的大雨で園舎が被災し、現在同園に通う八幡保育園児たちにも楽しんでもらおうと同園などでの開催を決めた。
今月6、7日に実行委員会メンバーら約8人が脚立などを使い、同園昇降口前外通路の梁(はり)にサンタクロースとトナカイ、側面には星の光を表現。松嶺コミセン入り口前には、星や天使、雪だるまなどLED計約6000個を飾り付けた。
この日の点灯式には同園の園児らと保護者、関係者らが出席。代表園児2人がカウントダウンに合わせてスイッチを押すと、イルミネーションが優しい光を放った。子どもたちには一足早いクリスマスプレゼントとしてお菓子が手渡され喜んでいた。齊藤実行委員長は「子どもたちと被災者に少しでも笑顔が戻ってくれたらと企画した。多くの人に見てもらいたい」、八幡地域から通園する斎藤柊花ちゃん(6)は「とてもきれいでかわいい」とそれぞれ話していた。
イルミネーションは午後4時半―9時、今月25日(水)まで点灯される。
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市内循環バスの大幅な拡充で地域公共交通の確保・維持に顕著な功績があったとして、庄内交通(鶴岡市、村紀明社長)と鶴岡市の2者連携の取り組みが、本年度の地域公共交通優良団体の国土交通大臣表彰に選ばれた。国交省が9日、発表した。16日に国交省本省で表彰式が行われる。
庄内交通は2022年10月、市と連携して、高齢者の移動手段の利便性向上などを目的に、市街地を巡る路線バスを再編した。それまでの平日2コース12便から、土日曜祝日を含めた毎日の3コース48便へ運行を大幅拡大。バス停も58カ所から79カ所に拡充した。同時に、車両も中型バスから12人乗りの小型車両に変更し、住宅街でもスムーズに運行できるようにした。運賃は一律300円。運行に向け、市は事前の住民向け説明会や意向調査、高齢者割合が多いエリアの抽出などで連携し、利用促進に向け連携した。
国交省は、利用が低迷する市内循環線を再編し、きめ細かな運行ルートの設定によって高齢者をはじめとする住民の利便性を向上させ、地域への積極的な利用促進の働き掛けなど、利用者を従前の約5倍に増やしたことなどを評価した。地域公共交通部門での大臣表彰は全国で5件が選ばれた。
運行開始後、庄内交通には各方面から視察に訪れている。同社の村社長は「全国で5事例の一つに選ばれたことは、とても名誉なこと」と喜び、「運行開始から2年経過したが、利用者は伸び続けている。地域の住民だけでなく、インバウンドを含む観光客の利用も可能で、まだまだ伸びしろはある」と話した。皆川治市長は「利便性が大幅に向上し、市民生活を支える重要な足として定着している。今後も協働によって持続可能な公共交通網の構築に取り組んでいく」とコメントした。
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鶴岡市大山地区に住む子どもたちの成長を祝う「大山地区合同七歳祝い」が7日、大山コミュニティセンターで行われた。来春に小学校入学を控えた子どもたちが保護者と共に神事で祈とうを受けてお神酒の代わりの甘酒を口にし、紙芝居や手遊びで楽しい時間を過ごした。
今年で65回目となる大山地区の恒例行事。地域の「宝物」の子どもたちが元気に成長したことを一緒にお祝いしようと、大山自治会(櫻井修治会長)が主催し、数え年7歳の子どもを迎えて毎年この時期に行っている。今回は2018年4月2日から19年4月1日までに生まれた子どもたちが対象で、42人が出席した。
男児はネクタイをしたり、女児は髪にかわいらしいリボンや胸にコサージュを着けたりして、おめかし姿で出席。保護者と一緒に全員で記念撮影した後、櫻井会長が「皆さんおめでとう。春からは小学校1年生ですね。友達と仲良くしていろんなことに挑戦してください。大山地区ではこれからも、皆さんを応援していきます」とお祝いの言葉を述べた。
神事でお祓(はら)いを受けた後、甘酒が振る舞われ、杯で初めて飲む甘酒にけげんな表情を見せたり、「甘くておいしい」と母親に笑顔を見せたりする愛らしい姿を、保護者がスマートフォンで撮影していた。お楽しみ会の後には、千歳あめや紅白餅、お菓子がプレゼントされた。
出席した高田雪響(ゆのん)ちゃん(5)は「甘酒は甘くてサツマイモみたいな味でおいしかった。小学校に入ったら運動会が楽しみ」と笑顔いっぱいに話していた。
2024年(令和6年) 12月11日(水)付紙面より
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「小学生のための栄養講習会」が9日、鶴岡市の朝暘第二小学校(粕谷温子校長)で開かれた。プロバスケットボールチーム「山形ワイヴァンズ」(B2東地区)の選手と管理栄養士が訪れ、5年生の子どもたちに「食」の大切さを伝えた。
食育の一つとして県学校体育保健課が企画した。この日は山形ワイヴァンズの村上慎也選手(33)と岡島和真選手(21)、管理栄養士の伊藤亜紀子さん(51)=管理栄養士事務所ハローえにし=が「子どもの成長と食事の関わりやアスリートの食事に関する講話」と題して話した。
その中で村上、岡島両選手は「アスリートの一人として体の自己管理は大切。しっかり食べ物から栄養を摂取して、十分に睡眠時間を取るよう心がけている」、伊藤さんは「毎日いい食生活をすると免疫力が上がる。生活リズムを大切にしましょう」と呼びかけた。
「プロテインは毎日飲んだ方がいいか」という子どもたちとの質問コーナーで村上、岡島両選手は「タンパク質は食べ物から取るようにしている」と答えた。スポ少でバスケをしている伊藤寛人(ひろと)君(11)は「食事と睡眠が大事なことを学んだ。体をつくって練習し、バスケの試合で活躍できるよう頑張りたい」と感想を話した。