2024年(令和6年) 12月12日(木)付紙面より
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チョウの一種「ウラナミシジミ」が12月に入っても鶴岡市に生息していることを自然調査団体のメンバーが確認した。例年、11月20日前後まで見られていた。温暖化が影響しているものとみられている。
ウラナミシジミはアフリカやヨーロッパ、オーストラリアなどに広く分布する。国内では日当たりのいい草原に生息し、幼虫はエンドウ、ヤブツルアズキ、クズなどマメ科の植物を好んで食べて成長する。
鶴岡市で確認された場所は米子、早田、鼠ケ関。植物の植生を調べているフロラ山形の会員が見つけて写真撮影した。鼠ケ関マリーナの近くでは2匹が繁殖行動のような飛び方(巴卍(ともえまんじ)飛行)を見せたという。写真はチョウを中心とした昆虫を研究している東京大学総合研究所の矢後勝也博士に生態資料として送った。
フロラ山形の会員は「矢後博士からは『12月に山形で見られたのは珍しい。少なからず温暖化の影響はあるでしょう』と言われた。キクの花に止まり蜜を吸っているところを撮影してみた」と話した。