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荘内日報ニュース


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2024年(令和6年) 10月1日(火)付紙面より

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パリ五輪レスリング 女子62キロ級金メダル 元木咲良選手と交流 父・康年さん(酒田出身)と来庄

 今夏のパリ五輪レスリング競技女子62キロ級で金メダルを獲得した元木咲良選手(22)=育英大助手=が29日、酒田市出身で2000年に開かれたシドニー五輪同競技男子代表の父、康年さん(54)=海上自衛隊第3術科学校教育第3部体育科長=と共に来庄。三川町の少年少女レスリング教室で子どもたちを指導したほか、地元関係者が主催した祝賀会に臨んだ。

 咲良選手は埼玉県出身で、康年さんの影響で幼少期にレスリングを始めた。パリ五輪準決勝でのブリッジを利かせた反り投げからの抑え込み(フォール)は「元木の大逆転」としてハイライトの一つになっている。

 この日、三川町猪子の庄内少年少女レスリング教室練習場に咲良選手と康年さんを迎えた合同練習会にはレスリングを愛好する県内の小中学生ら約30人が参加し、金メダリストから直接指導を受けた。

 咲良選手と康年さんは参加者とのスパーリングで汗を流した。「いつも試合で心掛けていることは」との子どもたちの質問に咲良選手は「私はマイナス思考が強い方なので、全ての不安を消し去ってから試合に臨むようにしています」と答えた。

 精力的に指導した咲良さんは「片足の取り方はいくつか種類がある。その中から一つだけ自分のものにするだけでレスリングが楽しくなる」と伝えた。

 咲良選手とスパーリングをした女子選手は「スピード、テクニック、力強さの全てがすごかった。想像した以上で、異次元の世界に引き込まれた感じ。これが金メダルを取る選手なんだなーと思った」と話した。


酒田で祝っていただきうれしい

 29日夜、酒田市のホテルリッチ&ガーデン酒田で開かれた祝賀会は、地元の自衛隊・レスリング関係者らで組織する実行委員会(実行委員長・後藤芳廣市自衛隊家族会長)が主催し、68人が出席。拍手の中、咲良選手と康年さんが入場、実行委を代表して後藤会長が「金メダル獲得は家族会としても大きな喜び」とあいさつした。

 花束を受け取った咲良選手は「多くの人から力をお借りし、パリ五輪で金メダルを獲得することができた。さらに父の地元・酒田でお祝いをしていただき、ありがとうございます」と謝辞、康年さんは「自分の子どもが金メダルを獲得した。言葉にならないくらい、うれしい。多くの人から祝っていただき感謝」と述べた。乾杯に続き、出席者が咲良選手の活躍、レスリング談義に花を咲かせた。

「未来の星」をアドバイスする咲良選手
「未来の星」をアドバイスする咲良選手

花束を受け取る咲良選手(左から2人目)と康年さん(右端)
花束を受け取る咲良選手(左から2人目)と康年さん(右端)


2024年(令和6年) 10月1日(火)付紙面より

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藩校教育精神 後世へ 致道館の日・孔子祭 論語素読し作文発表

 旧庄内藩校致道館で培われた教育を後世に伝えていく「致道館の日 孔子祭・式典」が28日、鶴岡市の致道館で行われた。致道館の教学だった徂徠(そらい)学を含む儒教の祖・孔子をしのぶとともに、藩校に伝わる教育精神の伝承へ思いを新たにした。

 孔子祭は、致道館が1805(文化2)年の開校以降、孔子を祭った同館の聖廟(せいびょう)で年2回行われていたが、1873(明治6)年に廃校となった後は途絶えていた。

 致道館精神の継承に取り組む致道館文化振興会議(会長・橋本政之荘内日報社社長)が2000年に復活させて以来、毎年この時期に孔子祭を開催しており今回で25回目。コロナ禍の間は密集を避けて荘内神社参集殿を会場にしており、昨年4年ぶりに致道館で孔子祭を実施した。

 同振興会議の会員や「少年少女古典素読教室」を受講している小中学生と保護者など約50人が参列。孔子の聖像を掲げた御入間で神事が行われ、橋本会長が祝文を奉読。参列者全員で論語抄第72~73章「子曰く。恭にして而して禮無ければ則ち勞。…」を素読した。続いて致道博物館参与の酒井英一氏による講経が行われ、一心になって学ぶことや学問を楽しむことの大切さを伝えた。

 孔子祭に引き続き「致道館の日」の式典が行われ、朝暘三小の成澤和則校長が「致道館の日に寄せて―『自学・自習』の実践で自律した学習者を育てる―」と題し、同小で取り組んでいる教育活動を紹介した。

 その後、荘内神社参集殿に会場を移し「第16回児童・生徒論語作文」の発表会が行われた。優秀作品に輝いた児童生徒8人のうち、出席した5人がそれぞれ自身の体験や論語の学びを基に「基本を大切にして習い事や勉強を頑張りたい」「言葉より実行することの大切さを教わった」などと語った。

 記念講演会では鶴岡シルク社長の大和匡輔氏が「過去を学べば未来が見える―先人達が繋いできた鶴岡シルクから見た21世紀循環型の世界とは―」の演題で、「高くても良いものを長く使う循環型の世界に移り変わりつつある。その中で先人が受け継いできた文化を大切にし“本物”の良さを次世代につなぐことが私たちの役目」などと語った。

儒教の祖・孔子の聖像が掲げられた致道館御入間で出席者全員による論語素読が行われた
儒教の祖・孔子の聖像が掲げられた致道館御入間で出席者全員による論語素読が行われた


2024年(令和6年) 10月1日(火)付紙面より

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鶴岡銀座通りにぎわう 秋まつりパークレット麺フェス

 鶴岡市の鶴岡銀座通りで29日、「ぎんざ秋まつりパークレット・チャレンジ×つるおか麺フェス2024」が開かれ、市内外からの家族連れや若者のグループなどでにぎわった。

 車道の一部を歩行者から楽しんでもらう空間に転用する「パークレット」の社会実験と、ラーメンをはじめ県内の特色ある麺文化を発信するイベントを組み合わせ、鶴岡銀座商店街振興組合(鈴木裕士理事長)が鶴岡商工会議所青年部や致道館高生らと連携して企画・開催。銀座通り中央2ブロック約200メートル区間の一方通行2車線のうち1車線を通行止めにして椅子とテーブルを並べたり、店舗や高校生グループが出店したりして、歩道と連続させた空間を創出した。

 麺フェスには、地元から3店舗、山形市や東根市から4店舗の計7店舗が出店。午前11時のイベント開始を前に各店舗のブース前には長蛇の列ができ、それぞれがお目当てのラーメンに舌鼓を打った。庄内農業高の生徒たちは名物の「庄農うどん」の生麺(5食セット)に、開発中の中華麺2食分をサービスで添えて販売。開店から30分ほどで用意した110セットが完売。致道館高生たちは、自らが開発したジュースを販売した。SNSで開催を知り、酒田市から訪れて異なる店舗のラーメン3食を家族で分け合って楽しんだ高橋智也さん(28)は「気になっていた店のラーメンも食べることができた。にぎやかな雰囲気と屋外の開放的な空間で食べることができ楽しい」と話していた。

 同振興組合の鈴木理事長は「天気に恵まれ、大勢の人出でにぎわった。今後も2車線のうち1車線を活用したパークレット方式のイベントを企画していきたい」と話していた。

2車線のうち1車線にテーブルや店舗が出店し、麺フェスなどが大勢の人出でにぎわった
2車線のうち1車線にテーブルや店舗が出店し、麺フェスなどが大勢の人出でにぎわった


2024年(令和6年) 10月1日(火)付紙面より

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秋季高校野球 鶴岡東が2年連続7回目優勝 12日から福島で東北大会 センバツ目指す

 第77回秋季東北地区高校野球県大会は29日、中山町のヤマリョースタジアム山形(県野球場)で決勝と3位決定戦が行われた。決勝は鶴岡東と日大山形が対戦し、鶴岡東が2―0で完封勝利。2年連続7回目の優勝を果たした。3位決定戦は山形中央が山形城北に競り勝った。来春のセンバツにつながる東北大会は10月12日から福島県で行われ、本県から上位3校が出場する。

 ◇決勝(ヤマリョー)
鶴岡東
200000000|2
000000000|0
日大山形

(鶴)塚本、菅野、杉浦―柏木(日)児玉、本田―佐藤塁▽本塁打=松下(鶴)

 ○…鶴岡東は初回、1死一塁の好機で3番松下が右翼へ本塁打を放ち2点を先制。その後は息詰まる投手戦となり、鶴岡東は塚本、菅野、杉浦の3投手を投入。主戦の杉浦は5回からの登板直後、1死一、二塁のピンチを迎えたが崩れることなく後続を打ち取った。

 酒井友成主将 東北大会でも全員野球を心掛け、一戦必勝で一つでも多く勝ってセンバツ出場を目指す。

 佐藤俊監督 東北大会までの約2週間、しっかり準備をして良い戦いをしたい。

 ◇3位決定戦(ヤマリョー)
山形中央 3―2 山形城北
 (延長11回タイブレーク)


櫻井選手に栄光賞 県高校野球連盟

 県高校野球連盟は29日、9月に台湾で開かれたU18アジア選手権で、日本代表として全試合に出場して活躍した鶴岡東高3年の櫻井椿稀選手に特別表彰の栄光賞を贈った。

 櫻井選手は同選手権に打者、投手として全6試合に出場し、準優勝に貢献した。また鶴岡東のエースとして夏の選手権山形大会優勝にも貢献し、夏の甲子園大会で2試合を1人で投げ切った櫻井選手に対し、同連盟は奨励賞(優秀投手賞)を贈った。

 表彰は秋季東北地区高校野球山形大会の会場で行われ、大学に進学して野球を続けるという櫻井選手は「経験をこれからの野球人生に生かしたい」と語った。

優勝を果たした鶴岡東ナイン。昨秋から続く県内無敗記録を伸ばした
優勝を果たした鶴岡東ナイン。昨秋から続く県内無敗記録を伸ばした

鶴岡東は初回、1死一塁の好機で松下が右翼へ本塁打を放ち2点を先制した
鶴岡東は初回、1死一塁の好機で松下が右翼へ本塁打を放ち2点を先制した


2024年(令和6年) 10月1日(火)付紙面より

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「性的少数者に理解を」呼び掛け 酒田市中心部を行進 酒田光陵高生 レインボーマーチ

 LGBTQ+(性的少数者)への理解促進に向けて、当事者、支援者らが酒田市中心部を行進する「庄内レインボーマーチ」が28日に行われた。秋めいた好天の中、酒田光陵高校ビジネス流通科2年生による「PUTI PUTI」、庄内地域で性の多様化に関する啓発活動を繰り広げる「虹をかける会」(渡部香織、齋藤直美共同代表)のメンバーはじめ全国各地から約80人が参加。性的少数者の権利主張を訴える「ハッピープライド」という呼び掛けを沿道に響かせた。

 同市では昨春、性的少数者同士のカップルに婚姻と同等の関係を認める「パートナーシップ宣誓制度」を導入。同制度の周知、性的少数者への理解促進を目的に、ニュージーランドの公用語の一つ「マオリ語」で「花」を意味する「PUTI PUTI」は、虹をかける会と共に昨年に引き続き2回目となるマーチの開催を企画、地元企業の協力を得ながらこれまで検討を重ねてきた。

 この日のコースは中央公園(中町一丁目)をスタート、酒田港付近で折り返して再び中央公園に戻ってくる延長約3キロ。同公園で行われた出発セレモニーでは、生徒代表、渡部、齋藤両代表が東北6県はもとより、首都圏や関西圏からの参加者を歓迎。吉村美栄子県知事、矢口明子酒田市長のメッセージを読み上げた。

 同市出身のミュージシャン、白崎映美さんの力強い合図で午後2時にパレード開始。参加者は「性的少数者に理解を」などと呼び掛けながら約1時間行進した。同会によると、全国各地で同様のマーチが行われているが、高校生が主体となって実施するケースは珍しく、全国的にも注目を集めているという。

 PUTI PUTI代表の松澤英愛(はなえ)さん(17)は「準備は大変だったが、全国の皆さんと楽しく歩くことができ達成感でいっぱい。課題も見えてきたので改善し、来年のマーチは参加者全員がより楽しめるようにしたい」と話した。

酒田市中心部を行進し、性的少数者への理解を訴えた庄内レインボーマーチ
酒田市中心部を行進し、性的少数者への理解を訴えた庄内レインボーマーチ



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