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荘内日報ニュース


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2024年(令和6年) 10月30日(水)付紙面より

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台湾 台中市との観光友好交流促進 酒田市が協定締結 酒田の訪問団現地プロモーション活動

 酒田市は25日、台湾の台中市政府観光旅游局と「観光友好交流促進協定」を締結した。同市をターゲットに観光プロモーションを展開している酒田市の登録観光地域まちづくり法人「酒田DMO」(荒井朋之代表理事)のこれまでの活動が奏功したもの。台中市を訪問した矢口明子酒田市長が、台中市幹部と協定書を交わした。

 コロナ禍明けのインバウンド(訪日外国人)増加を見据え、酒田DMOは2022年10月、いち早く活動を展開することでより大勢の誘致を図ろうと、台中市での観光プロモーション活動を開始。台中国際展覧館で行われた「台中国際旅行展示会」に酒田市ブースを設けパンフレットを配布するなどしたほか、観光PRを担う「さかた観光交流マイスター」の酒田舞娘(まいこ)が舞を披露した。

 プロモーション活動は昨年も展開。これらが奏功し同12月以降、これまで3回にわたって台中市内の学校による教育旅行を受け入れたほか、酒田市特産「庄内砂丘メロン」の台中市内の高級スーパーでの販売などが実現した。交流の輪をさらに深めるため協定を締結することに。本来は今年4月に予定していたが、台湾東部沖地震の発生で延期していた。

 今回、酒田市からは25日まで2泊3日の予定で矢口市長、加藤聡酒田商工会議所会頭、荒井代表理事、酒田舞娘らが訪問。締結式で協定書を交わした矢口市長は「協定をきっかけに、より多くの台中市民から酒田を訪れてもらいたい。今後さらに台中市と友好を深めていきたい」と話した。酒田、台中両市による協定とともに、酒田DMOは同日、台中市国際観光発展協会と同様の協定を結んだ。一行は、今年の国際旅行展示会、高級スーパー「裕毛屋」で実施した物産展で積極的に酒田をアピールした。

協定締結後、記念写真に収まる出席者たち
協定締結後、記念写真に収まる出席者たち

「裕毛屋」で舞を披露する酒田舞娘たち=25日、台中市内、酒田DMO提供
「裕毛屋」で舞を披露する酒田舞娘たち=25日、台中市内、酒田DMO提供


2024年(令和6年) 10月30日(水)付紙面より

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販売促進の企画考案担う 東北芸工大生 マルハチへ協力

 東北芸術工科大学(山形市)の学生が25日、漬物製造の「マルハチ」(庄内町廿六木、阿部武秀代表取締役)を訪問。販売促進企画を考案するため、酒田市内の契約農家、同町の工場を見学し製造工程や商品への理解を深めた。

 訪問したのは芸工大企画構想学科の緑川岳志教授(社会実装、マーケティングなど)のゼミ生6人。若者の漬物離れや米離れを喫緊の課題と捉えた同社が、若い世代へのPR方法を考案してもらおうと初めて企画した。

 ゼミ生と緑川教授たちはこの日、契約農家を訪問。同社商品「やわらか菜」の原料の小松菜を栽培しているハウスや、赤カブ漬商品「雪ん娘(こ)」の原料のカブ畑などを見学し、同社原料課の東海林敬子チーフから野菜の特徴や栽培方法などの説明を受けた。

 学生たちは「収穫は全て手作業ですか」「カブの葉は食べないのですか」「動物被害もあるのですか」など熱心に質問。収穫体験をしたり採れたての野菜を食べてみたりと理解を深めていた。

 庄内町余目出身の3年・佐藤稜太朗さん(21)は「畑を訪れて初めて知ることが多くあった。マルハチの強みを生かし、若者に興味を持ってもらえるような企画を考えたい」と。阿部社長は「若い世代ならではの新しい発想や同世代に向けた販促企画が生まれることを期待している」、緑川教授は「うわべだけの企画にならないよう、商品がどこからできるのか、生産者の思いなどを知ることはとても重要。学生が地域の理解や敬意を持って企画を考案し、企業と学生にとって互いに良い経験になれば」と期待を話した。

 ゼミ生たちは企画提案後、学生主体で実際に販促活動を実施する予定という。

伝統野菜の温海かぶ畑などを見学する学生たち
伝統野菜の温海かぶ畑などを見学する学生たち


2024年(令和6年) 10月30日(水)付紙面より

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衆院選が終わって政局が始まる

 衆院選で国民は自民党に厳しい審判を下した。大敗して公明党との連立でも政権維持に必要な過半数の議席に届かない。比較第1党の座にあるが、野党の出方次第で政権交代の可能性もある。首相指名や補正予算審議など、野党の協力を得ないと国会は前に進まない。石破茂首相の退陣論も出るなど早くも政局の動きまで出て、国会は新たな局面に入った。

 山形3区は自民党の加藤鮎子氏が4選された。しかし得票は前回の10万8558票から1万4649票減った。有権者が減少したこともあるが、それ以上に政治への厳しい目が向けられたことは否めない。ただ、地方創生、少子化対策、子育て政策への期待感を持って支持した有権者も多いはずだ。加藤氏はそれに応えなければならない。

◇      ◇

 選挙の争点は何だったのか。自民党議員の「政治とカネ」問題が追及された。「給付と減税」の公約を各党が掲げたが、財源をどのように手当てするのかがあまり語られなかった。財源の裏付けを語ってこそ、公党の選挙公約というものではないか。膨張する防衛予算を削って充てるとの主張もあったが、日本列島は近隣諸国による領空、領海侵犯が相次いでいる。平和外交こそ最優先だが、防衛力をおろそかにできないことも確かであろう。

 自民党の大敗の原因になった「裏金問題」は、安倍晋三政権時代のおごりから尾を引いたもので、国民の不信感は長く続いた。選挙の顔になった石破首相は、総裁選で「予算委員会を開いた後に信を問う」と語っていたが、それもなく首相就任から8日で解散した。「裏金議員」を公認しなかったり、比例代表の名簿から外すなど、党としての「けじめ」を付けて選挙に臨んだが、逆風は収まらなかった。

 自民党内では選挙中から「石破おろし」がささやかれた。それは、反省を知らない体質というものか。国民からお灸(きゅう)を据えられた時こそ、党が一致して信頼を得られる政治活動をしなければならないはずだ。ポスト石破を狙う動きが水面下で動き出しているのは、国民を蚊帳の外に置くような「永田町の論理」ではないか。国会議員とは“何者”と問わねばならない。

◇      ◇

 立憲民主党は「政権交代が最大の政治改革」を掲げて議席を大幅に増やした。野党第1党を維持したが、野党が団結して政権を担うことは懐疑的だ。野党各党が目指す政策に隔たりがあることは、選挙協力関係がまとまらなかったことからも分かる。

 自民党は今後、無所属議員を追加公認したり、野党と政策ごとに協力することで政権運営を継続したい考えのようだ。1党支配より多党間協議・協力によって、選挙公約で掲げた国民のための政策が実現することになれば、望ましいことでもある。新しい政治の時代に入ることになる。政局にとらわれている場合ではない。

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2024年(令和6年) 10月30日(水)付紙面より

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「すごい!!」ものづくりって面白い 鼠ケ関小5年生 OKIサーキットテクノロジー見学

 鶴岡市立鼠ケ関小学校(齋藤優子校長、児童50人)の5年生が25日、大型・高多層プリント配線板を手掛けるOKIサーキットテクノロジー(OTC、同市宝田一丁目、鈴木正也社長)を訪れ、工場見学や印刷体験などを通してものづくりの面白さを学んだ。

 今年で創立150周年を迎えた同小は、記念事業の一環として6月に記念講演会が行われ宇宙探査に関するエピソードに触れた。宇宙航空研究開発機構(JAXA)が認定するプリント配線板(基板)をOTCが生産していることから、児童たちに宇宙やものづくりへの関心を高めてもらおうと工場見学を申し込んだ。

 この日、同小5年生10人が引率の教員と共に同社を訪問。同社の社員から「OTCは“ものづくり”の会社で、プリント配線板を作っている。これは数多くの電化製品や電車、飛行機などの乗り物、宇宙に向かうロケット、医療機器などに組み込まれており、皆さんの生活や社会を支えている」と説明を受けた。

 座学後、ほこりなどをカットする白衣を着こんだ児童たちは同社工場(5号館)を見学。基板の表裏に付着した粉上のほこりをクリーニングするロボットアームが作動する様子や、出荷を待つ製品の棚などを見て回った。また、銅版画の「シルク印刷」と同様の技術を用い、エポキシ樹脂で基板表面へ部品番号などを記載する印刷体験にも挑戦した。

 同小の剱持卯琉(うる)さん(11)は「工場は広くてたくさんの人が製品づくりに関わっていた。ものづくりは大変だけど本当にすごいと感じた。一番驚いたのはロボットが自動で荷物を運んでいたこと」と話していた。

   ※    ※

 OTCは大型・高多層プリント配線板の多品種小量生産に優れた業績を挙げており、JAXA認定のプリント配線板7種全てを国内企業で唯一保有している。今年7月1日に打ち上げが成功したH3ロケットは、搭載された基板の9割を同社が製作している。

 小学生を対象にした工場見学会・ものづくり体験会は今回初めて実施した。同社は今後も随時受け付けるという。

ロボットアームが基板をクリーニングする様子を鼠ケ関小の児童たちが見学
ロボットアームが基板をクリーニングする様子を鼠ケ関小の児童たちが見学


2024年(令和6年) 10月30日(水)付紙面より

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ずぶぬれで元気よく 人気イベント「鮭のつかみどり」 遊佐

 遊佐町の人気イベント「鮭のつかみどり大会」が27日、同町小原田の月光川河川公園内・水路で行われ、県内外から参加した子どもたちがずぶぬれになりながらも元気よくサケを追いかけた。

 同町北部を流れる月光川には各支流を含めて県内で最も多くのサケが遡上(そじょう)する。明治期から始まったサケのふ化事業は現在も続いており、きれいな川と自然の恵みを多くの人から知ってもらおうとNPO法人遊佐鳥海観光協会(佐藤仁理事長)が、生け捕りにしたサケ1匹を持ち帰れる企画として毎年この時期に開催している。

 この日は青空の広がる絶好の行楽日和となり、県内や近県、遠くは和歌山県などから大勢の家族連れらが訪れた。網を張って水路の一部を区切り、町内の採捕場で捕獲した2―5キロのサケ計200匹を4回に分けて放流した。参加者は家族らから「大きいの捕まえて」「落とさないようにしっかり」などの声援を受けながら水路に入り、水しぶきを上げながら懸命にサケを追いかけていた。秋田市から家族で参加した赤沼颯凉(そうすけ)君(10)は「ぬるぬるして2、3回落としそうになったけど、ちゃんと捕まえることができて楽しかった」と喜んでいた。

ずぶぬれになりながら懸命にサケを捕まえる子ども
ずぶぬれになりながら懸命にサケを捕まえる子ども



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