2024年(令和6年) 7月10日(水)付紙面より
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鶴岡市文化会館「荘銀タクト鶴岡」の活用を進めようと、さまざまなイベントを開催している「こんにちは、タクト!」実行委員会が主催する出張こんタク「夏だ!昭和だ!銀座マルタ篇(へん)」が6日、鶴岡銀座通りの旧マルタ1階で開催された。昭和にこだわった飲食やライブ、トーク、縁日などで楽しんだ。
市民有志でつくる同実行委員会では、6年前のタクト開館当初から、タクトを会場にマルシェやライブ、クリスマスイベントなどさまざまな催しを企画し、市民が集う場を提供してきた。さらに、朝日地域の温泉施設「ぼんぼ」や藤島地域の「ふれあいセンター」などに“出張”している。
今回は、旧マルタ2階で開催中の「昭和サブカルチャー展」とのコラボレーション。第1部のトークショーでは多彩な出演者が昭和にまつわる話を披露。第2部ではバンドによる昭和歌謡の演奏などが行われた。
「徹子の部屋」ならぬ「トッコの部屋」では、いずれも昭和40年代生まれのロカビリーバンドリーダー、小林敏文さんと、「ごちそうカイトン」の土田道子さんがアイドルや音楽などについて“昭和トーク”。高校時代のセーラー服を着て登場した土田さんは、山口百恵の大ファンで、雑誌やポスターなどをコレクションしていたこと、「スター誕生!」の予選会に参加して最後の20人までに残ったことなどを話し、会場を沸かせた。さらに土田さんの姉夫婦が昭和歌謡を歌うプロのミュージシャンであることから「ぜひ鶴岡でコンサートを実現させて」と盛り上がっていた。会場には主な出来事を記した手書きの年表も張られ、訪れた人は、自分の生まれ年にシールを貼るなど、参加型のイベントを楽しんでいた。
2024年(令和6年) 7月10日(水)付紙面より
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「おもてなし」の輪を広げようと酒田市が主催したガーデニング講習会が6日、同市のミライニ広場で開かれ、地元高校生たちがスタンディングフラワーバスケットの花の植え替えを体験的に学んだ。
この講習会は、街を花と緑で彩り、市を挙げ「おもてなし」の意識を醸成する狙いで、市が2018年から取り組んでいる。コロナ禍前までは広く市民を対象に中町モールで実施してきた。酒田駅前交流拠点施設「ミライニ」がグランドオープンした22年からは毎年、地元高校生と共に開催している。本年度も横浜市の園芸家・井上まゆ美さん(河野自然園代表取締役)を講師に招いた。
スタンディングフラワーバスケットは、高さ1・2メートルほどの支柱上部の籠と土台部に花を植えるもので、上部の籠は球体にして側面や下方からも花を挿せるため立体的な造りで華やかさが増すのが特長。
この日は酒田光陵高校ビジネス流通科の1、2年生有志15人が参加。朝から強い日が差して気温が上昇する中、6グループに分かれ、色鮮やかなペチュニアやガザニア、ジニアといった草花を用い、配置を考えながら制作。井上さんから「花と花の隙間にしっかりと土を入れて」「きれいに見えるよう角度を考えるように」などと指導を受けながら完成させた。
市都市デザイン課によると、完成した6基はミライニ広場内に展示。このほか、中通り商店街、トチトでも制作に意欲を見せているという。
2024年(令和6年) 7月10日(水)付紙面より
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遊佐町吹浦の横町地区に伝わる民俗芸能「横町神代神楽」(町指定無形民俗文化財)が6日夜、同地区の諏訪神社神楽殿で上演された。平安時代の武将、渡辺綱(わたなべのつな)らが大江山の鬼を退治する物語「源の頼光」など5演目を披露。3人が手にした白刃を握り合いながら勇壮に舞い踊る「刀くぐり」では初めての父娘共演もあり、地元の役者たちに観客から大きな拍手が送られた。
江戸時代後期には舞われていたとみられる。後継者不足などで1957年に途絶えたが、地元有志が83年に復活させた。近年は保存会(本宮茂樹会長)に児童・生徒も加わり舞人や楽人として協力している。
今年は、遊佐中2年の佐々木真優(まひろ)さん(13)が、父親の早人さん(40)らと「刀くぐり」を堂々と演じ、喝采を浴びた。また、ともに同町地域おこし協力隊の渡辺真央さん(30)が渡辺綱を、吉田実さん(27)さんがヤマタノオロチのいけにえになりそうになる女神・櫛名田比売(くしなだひめ)役として登場。伴奏など裏方を含め女性が大活躍した。
同じ渡辺姓の綱を演じることに不思議な縁を感じたという真央さんは「面を着けると視野が限られるので、目をつぶってでもできるよう練習を頑張った」とし、こうした神楽などを継続するため住民たちが楽しみながら努力していることに敬意を表した。
2024年(令和6年) 7月10日(水)付紙面より
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夏は庄内浜が一年で一番華やぐ季節。12日の鶴岡市湯野浜をトップに11海水浴場で海開きがあり、砂浜に子どもたちの歓声が響く。県が実施した海水の水質検査でも、環境省の水質基準を全ての海水浴場が満たし、安心して海に入ることができる。あとは、無理をしない安全な行動で事故のない海のシーズンを楽しんでもらいたい。
今度の3連休最終日の15日は「海の日」。日本は海に囲まれている。海の恵みや文化に感謝する日。かつては7月20日と決まっていたが、休日を増やすハッピーマンデー制度で7月の第3月曜日になった。その日はもちろんの事、普段から海の環境を守っていこうという精神は変わらず持ち続けたい。
◇ ◇
海の日を前にした6日、子どもたちが参加して鶴岡市油戸漁港に面した丘陵地で植樹活動があった。山の緑を育てて海の環境を良好にし、魚介類の成長を助けようという「魚の森づくり活動」。森の腐葉土で作られる栄養素が川から海に入ることで海藻が育ち、プランクトンを発生させ、海藻は小魚の隠れ家になって成長を助ける。そうした循環があって人は海の恵みを頂くことができる。
油戸漁港に接する魚の森は広さ約1・6ヘクタール。1997年から県の「魚の森づくり」モデル事業で整備した丘陵地には、クロマツ、カシワ、アキグミ、ネムノキなどが植樹されている。植樹には鶴岡緑の少年団員、加茂水産高生、漁業関係者が参加、植樹後は地元の住民や漁業者が下刈りなどの手入れをしている。多方面からのボランティアで森と海が守られていることになる。
植樹に参加した小学5年生は「ヒラメも放流し、森と川と海がつながっていることを学ぶことができて良かった」と話した。「机上」での学びではなく「実学」による生きた体験は、いつまでも記憶に残る。そうした子どもたちの心を育てることも、魚の森づくり活動は担っている。海の環境を守り、沿岸漁業を元気にするためにも、いつまでも受け継いでいきたい。
◇ ◇
昨年6月、鶴岡市加茂にオープンした「渚の交番カモンマーレ」。海を取り巻く活動に関わる人々が情報を交換し、海が持つ資源と潜在力を「点」から「線」・「面」へと広げ、豊かな海づくりを通じて地域の活性化につなげる。その来館者が10万人に達した。10万人目は寒河江市の人だった。海辺の施設が県内陸まで浸透してきている証しであろう。
先頃の県海洋教育研究会の総会で、今月下旬に県内の小学生が山形の海を学ぶ「やまがた海洋塾2024」を開くことが報告された。近年、海洋汚染が深刻化している。元は人の生活が関わっての汚染だ。海を大切にして守ることの第一は、ごみを出さないことから始まる。そのことを「海の日」から学びたい。
2024年(令和6年) 7月10日(水)付紙面より
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第10回荘内日報社杯藤島グラウンド・ゴルフ大会が7日、鶴岡市の藤島体育館前グラウンド・ゴルフ場で行われた。男女143人が参加し熱戦を繰り広げた結果、合計打数32(ホールインワン2)で齋藤喬(たかし)さん(76)=八色木下区=が優勝した。準優勝(打数35)は佐藤信善さん(73)=上町、3位(打数36)は石沢正志さん(72)=藤の花=が入った。
競技は6、7人一組で16ホールを回り合計打数で競った。雨が心配されたがプレー中はほぼ曇りで経過し参加者ははつらつとしたプレーを展開。日頃の成果を競い合った。
表彰式で荘内日報社の橋本政之社長から優勝カップを受けた齋藤さんは「順位よりもグラウンド・ゴルフを愛好する皆さんと一緒にプレーできたことが良かった。今後も健康づくりのひとつとして楽しみたい」と笑顔を見せた。
同大会はグラウンド・ゴルフを通して健康づくりを進めようと藤島グラウンド・ゴルフ協会(佐藤武会長)と荘内日報社がタイアップし2015年に始まり今年で10回目を迎えた。4~10位は次の通り。
4菅沢直志(幕野内)5工藤武雄(工藤)6菅原正(中町)7阿部善作(下町)8梶原ちづ子(中町)9遠藤繁雄(駅前)10佐藤武(同)
2024年(令和6年) 7月10日(水)付紙面より
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遊佐町吹浦の西浜キャンプ場、コテージ村などを運営する町総合交流促進施設(同町菅里、社長・池田与四也副町長)が、ネコのマック村長=雄、推定16歳=の就任1周年を記念し、募集したペット写真。寄せられた30点余から「マック賞」などの賞が選ばれ7日、西浜コテージ村管理棟で記念品の贈呈が行われた。
マック村長は14年ほど前にコテージ村周辺にすみ着いた元野良猫。穏やかな性格で人にも慣れていたことから同社で保護し、スタッフの一員として地元住民やキャンプ場利用者などに長年愛され続け、昨年4月にコテージ村の村長に抜てきされた。
同社がペット写真を募集したところ、県内一円から約35点が集まり、▽マック賞(1点)▽ナイスショット賞(2点)▽癒され賞(3点)―の計6点を選出。この日は「癒され賞」に選ばれた遊佐町菅里の栄田麻衣子さん(39)家族がコテージ村管理棟を訪れ、マック村長も見守る中、審査員を務めたNPO法人庄内アニマルクラブの佐藤あゆみ代表がネコグッズが入った記念品を手渡した。
栄田さんの写真は愛猫のマメくん(7)が眠そうにあくびをする瞬間をとらえた1枚。栄田さんは「マメのかわいい姿を見てもらえてうれしい。癒やされる姿を、多くの人に見てもらえたら」と話した。
遠方在住の受賞者には後日記念品を送付するという。集まった写真は8月末までコテージ村管理棟で展示し、後日、町内の各施設にも飾る予定。