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荘内日報ニュース


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2025年(令和7年) 2月4日(火)付紙面より

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大雨被災半年ぶり 園舎再開喜ぶ 八幡保育園 元気に登園平穏願い豆まき

 昨年7月下旬の記録的大雨で決壊・氾濫した荒瀬川から大量の土砂が園舎に流れ込み、休園していた酒田市麓の八幡保育園(堀ゆかり園長、園児71人)の復旧工事が一部完了し3日、園舎での保育が再開。登園した子どもたちの元気な声が半年ぶりに園内に響いた。

 荒瀬川近くに立地する八幡保育園は、今回の大雨で保育室などに大量の泥水が流入し床上浸水被害が出た。衛生環境の悪化、冷暖房設備の故障などで保育継続が困難になったため、昨年7月29日から全園児と職員は同市字山田の松山保育園(鈴木留美子園長)で代替保育を実施していた。同8月22日から園舎の災害復旧工事を行い、園舎西側のホール、給食室、事務室などの復旧工事が完了。保育が可能となったため約半年ぶりの再開を決めた。

 3日は朝早くから園児と保護者が続々と登園。子どもたちはなじみ深い園舎に入ると、出迎えた職員らに元気良く「おはようございます」とあいさつしていた。年長組の渡部咲太郎君(6)は「戻って来られてうれしい。床の色が前と違う所もあるけど、また友達と一緒に遊べる。折り紙をするのが楽しみ」と笑顔で話した。

 八幡保育園によると、保育再開に伴い、水害不安などの理由で転園を希望する保護者はいなかったという。堀園長は「子どもたちが笑顔で登園する様子を見て安心した。松山保育園では職員はじめ地域の人たちに温かく見守っていただき、本当にありがたかった。子どもたちも不安な様子はなく、八幡保育園に戻るのを楽しみにしていた園児もいる。今後も子どもたちの安全を最優先に、水害対策への強化を行うとともに子どもたちが元気に楽しく笑顔で過ごせるような保育を展開したい」と話した。園舎東側の復旧工事は今後も続き、全園舎の復旧は今年4月の予定。

 登園完了後、法被を着た年長組の園児たちが各教室を回り、災害厄よけのために豆まきを行った。大きな声で「元気に楽しく過ごせますように」と呼び掛け、紙を丸めて作った「豆」をまいて平穏を願っていた。

保育を再開した八幡保育園に登園する子どもたち
保育を再開した八幡保育園に登園する子どもたち

災害厄よけのため豆まきを行う園児たち=3日午前、八幡保育園
災害厄よけのため豆まきを行う園児たち=3日午前、八幡保育園


2025年(令和7年) 2月4日(火)付紙面より

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神事能 幽玄の世界にいざなう 黒川能「王祇祭」春日神社 地元幼児「大地踏」の大役

 鶴岡市黒川地区の鎮守・春日神社の最大の神事「王祇祭」が1、2の両日、同神社などで行われた。500年以上にわたって受け継がれている国指定重要無形民俗文化財の黒川能が、神の依(よ)り代を下ろした上、下の当屋で夜を徹して演じられ、地元のほか全国各地から訪れた観客を神事能の幽玄な世界にいざなった。

 王祇祭は春日神社の旧正月の神事で、同神社から神の依り代「王祇様」を上、下両座の当屋に移し、それぞれ1日夕から2日未明まで能楽で供応する。今年の当屋頭人は上座が遠藤甚一さん(79)=屋号・甚太郎、宮の下、下座が平親善春さん(73)=屋号・善兵衛、成沢=が務め、上座は遠藤さんの自宅、下座は黒川下区公民館で行われた。

 上座の遠藤さん方では、座敷などのふすまを外して能舞台と観覧席を設けた。1日午後6時ごろから演能が始まった。黒川能独特の演目で、地区の幼年の男児が演じる「大地踏」を遠藤丞(たすく)君(5)が務め、儀式能「式三番」に続いて、能の「絵馬」「獅子」「羅生門」「猩々(しょうじょう)」、狂言の「宝の槌(つち)」「千鳥」「節分」が翌日午前3時ごろまで繰り広げられた。

 会場には当屋の親類や地区住民をはじめ、外国人や県外の黒川能ファンが訪れ、ろうそくがともる中、連綿と受け継がれてきた神事能の世界を堪能した。埼玉県から知人5人で訪れた池崎充さん(60)は「初めて見たが、中央の能楽と違い神聖さと迫力がある。当屋の自宅で鑑賞でき、王祇祭の雰囲気に浸ることができ、感激している」と話した。

 2日は春日神社で、上座の能「絵馬」、下座の能「高砂」、両座立ち会いの「大地踏」などが奉納上演された。

「王祇様」を遠藤さんの自宅に迎え翌日未明にかけ上演された上座の黒川能=1日夜、能「絵馬」
「王祇様」を遠藤さんの自宅に迎え翌日未明にかけ上演された上座の黒川能=1日夜、能「絵馬」

上座で「大地踏」の大役を務めた遠藤君。口上と所作、舞に拍手が送られた
上座で「大地踏」の大役を務めた遠藤君。口上と所作、舞に拍手が送られた


2025年(令和7年) 2月4日(火)付紙面より

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立春祝う縁起酒 「大山」など県内2蔵 「朝搾り」出荷

 「立春」の3日、鶴岡市大山三丁目の蔵元・加藤嘉八郎酒造(加藤有造代表取締役)で「大山 立春朝搾り」の出荷が行われた。同日未明に搾ったばかりの“縁起酒”で、その日のうちに消費者へ届けられる。

 早朝に搾り上げ、無病息災や商売繁盛のおはらいを受けた縁起酒をその日のうちに楽しんでもらおうと、1998年から日本名門酒会(本部・東京都中央区)が全国の加盟蔵元を通じて販売している。今年、県内では加藤嘉八郎酒造と千代寿虎屋(寒河江市)の2蔵元で仕込みが行われた。

 同酒造ではこの日、午前2時半前に瓶詰め作業がスタート。瓶詰めに続いて「大山 立春朝搾り 令和七年乙巳二月三日」のラベル貼りや箱詰め作業などが行われた。同8時にはご祈祷(きとう)が行われ、荘内神社の石原純一宮司が無病息災や商売繁盛などの祈りを込めて出荷を待つ酒をお清めした。

 同酒造の立春朝搾りは県内産の酒造好適米・出羽燦々で仕込み、精米歩合50%の純米吟醸生原酒に醸した。今年は720ミリリットル詰め(税込み1980円)が5522本、1・8リットル詰めの一升瓶(同3795円)は1761本を瓶詰めした。加藤嘉隆取締役は今年の出来について「米の粒ぞろい、柔らかさとも良く、低温で発酵させたところ非常にみずみずしくフルーティーで清涼感のある酒に仕上がった」と話していた。

 普段、欧米やアジア圏など十数カ国と取引がある同酒造は、地元をはじめ県内外の小売店などのほか、台湾などにも立春朝搾りを出荷するという。

早朝から「立春朝搾り」の箱詰め作業に追われた
早朝から「立春朝搾り」の箱詰め作業に追われた

フルーティーで清涼感のある香りと味に仕上がった今年の「立春朝搾り」
フルーティーで清涼感のある香りと味に仕上がった今年の「立春朝搾り」


2025年(令和7年) 2月4日(火)付紙面より

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鬼は外 福は内 「節分」豆まき 厄払い幸願う

荘内神社 盛りだくさんの景品に笑顔

 「節分」の2日、鶴岡市馬場町の荘内神社(石原純一宮司)で「開運節分祭」が行われた。大勢の参拝客が参道に行列をつくり、厄落としのため福豆や景品を求めて手を伸ばした。

 厄を落とし、福を招く日本の伝統行事・節分を大切にしようと毎年実施している。本殿で行われた神事の後、スペシャルゲストに招かれたフリーアナウンサーの松浦彩さんを含む年男、年女22人が用意された福豆7000袋をまいた。

 この日は青空が広がる好天に恵まれたこともあり、参道には大勢の参拝客が行列をつくり、一時は鶴岡公園東側の大鳥居の先まで人が並んだ。行列の先頭から順番に豆まきへ参加。本殿から神職や年男、年女が福豆をまき、参拝客たちはビニール袋や買い物袋などを広げて豆を受け止めていた。

 両親や兄と一緒に家族4人で訪れた市内の齋藤響生君(7)は「たくさん福豆をもらって3つも景品が当たった。家族みんな良いことがあるかも」と話していた。

 福豆は地元企業などが賛し、温泉の入浴券やホテルのペアチケット、飲食店の食事券などが当たる450個余りの「当たり」が付き、参拝者を楽しませた。


三寶荒神社 参列者も豆まき抽選楽しく

 鶴岡市みどり町の三寶荒神社(古木一壽宮司)で2日、恒例の節分祭が行われた。神職や参拝に訪れた家族連れが福豆をまき合い、厄を払うとともに今年一年の幸せを願った。

 厄払いの神とされる「三寶荒神」を祭る同神社の伝統行事として、節分の日に合わせて毎年行われている。神職と共に氏子らが交代で豆をまくのが習わしで、今回は市内を中心に約50人が参列した。

 この日は午前11時から本殿でご祈祷が行われた後、神社の成り立ちや節分について古木宮司が講話。続いて氏子たちが5人ずつ「鬼は外、福は内」と大きな声を上げながら、用意された30キロの煎り大豆やお菓子、ミカンなどを勢い良く投げ、他の参列者が袋や風呂敷を広げてかき集めた。家族8人で訪れた市内の30代女性は「子どもが楽しく豆まきをし、抽選で恵方巻きも当たった。今年は良い年になりそうだ」と笑顔を見せていた。

荘内神社では本殿から神職や年男、年女が福豆をまき、大勢の参拝客が買い物袋などを広げて受け止めた
荘内神社では本殿から神職や年男、年女が福豆をまき、大勢の参拝客が買い物袋などを広げて受け止めた

三寶荒神社では参列者が交代で豆をまき、厄払いと今年一年の無病息災を願った
三寶荒神社では参列者が交代で豆をまき、厄払いと今年一年の無病息災を願った


2025年(令和7年) 2月4日(火)付紙面より

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滑るリンクに悪戦苦闘 氷上綱引き大会 熱戦展開 鶴岡

 好天に恵まれた2日、第10回氷上綱引き大会が鶴岡市小真木原スケート場で行われた。大人も子どもも足元が滑るリンクの上で悪戦苦闘しつつ、優勝を目指して熱戦を繰り広げた。

 鶴岡市スポーツ協会(山本益生会長)がスケート場の利用促進と市民交流の場を設け、冬の寒さに負けずにスポーツに親しんでもらおうと2016年に初開催。コロナ禍や雨天で中止が続き2023年に再開した。

 今回は中学生以上の一般の部に天童市のチームを含む38チーム、小学3―6年生によるジュニアの部に17チームと、両部門とも過去最多の参加数。スポ少や部活動、友人や親戚のほか、職場やサークル、保護者会など総勢約280人が出場し会場を大いに盛り上げた。

 競技は1セット30秒で2セット先取したチームが勝利する3セットマッチ方式。一般の部、ジュニアの部ともトーナメント戦で行われた。滑り止め金具の付いた靴は禁止で、選手たちはゴム長靴やブーツを履いて参戦した。

 試合が始まると、滑る氷の上でバランスを崩したり転倒したりする人が続出。体勢を崩してなすすべなく引っ張られる選手の姿に観客席からは大きな声援が送られていた。市スポーツ協会によると勝負の明暗を分けるのは体重差だけでなく、スタート直後に素早く綱を引き相手のバランスを崩せるかが鍵となるという。また、普段から体を動かす仕事をしている選手は下半身が安定していた。

 鶴岡アイスホッケースポ少「ブラックブリザード」の一員として今回初出場した朝暘四小3年の島田智海君(9)は「絶対優勝して帰りたい。賞品の焼肉屋食事券が欲しいです!」と意気込みを語っていた。

大人も子どもも氷の上で転倒しつつ、笑顔で競技を楽しんだ
大人も子どもも氷の上で転倒しつつ、笑顔で競技を楽しんだ



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