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「サラダほうれん草」生食OK、食卓に彩り

ヘルシーな食材が注目されているせいか、サラダ用ベビーリーフがブームなのだそうだ。ベビーリーフとは若葉こと。いろんな野菜の若葉を入れたサラダを楽しむのも優雅な感じだ。メタボ対策にもよいかもしれない。でもあの野菜を生食するなんて…と思いながら鶴岡市の百万石の里「しゃきっと」初代組合長でもある菅原幸一郎さん=勝福寺=を訪ねた。

「ほうれん草にはアクがあるから、みんな生では食べられないと先入観を持っている。生食できるほうれん草というのは画期的でしょう」。菅原さんが笑った。

今回取り上げる素材は生で食べるサラダほうれん草だ。ほうれん草は、栄養価の高い野菜の代表だが、蓚酸(しゅうさん)という体に悪影響を及ぼす可能性がある成分が含まれているのだそうだ。ただ、水溶性なのでゆでてしまえば問題ない。

赤い茎のサラダほうれん草。やはり生食がおいしい

サラダほうれん草には蓚酸がほとんど含まれていない。だから生で食べるのもOK。説明を聞いて、なるほど画期的な野菜だと合点がいった。

「でも1年目はあまり売れなかった。茎が血管みたいで見た目がよくない。見なれてしまえば、彩りのいい野菜と思うんですが」。菅原さんが苦笑いした。

サラダほうれん草の茎は赤い。初めて見た人は「ぎょっ」と思うかもしれない。栽培を始めたのは3年前。「去年ぐらいから浸透してきました」と振り返る。

サラダほうれん草は暑さに弱いなど栽培が難しい。その上「生で食べる野菜ですから無農薬栽培」。生産者の技術が要求される作物でもある。

茎の色以外に普通のほうれん草との違いはあるのだろうか。疑問をぶつけると「火を通しても青くなりません。赤いままです。それが決定的な違いです」という返事が返ってきた。

料理法は名前の通り「サラダにつきる」そうだ。菅原家では「家にある野菜を無造作に、ふんだんに使っています」。カラシ菜、わさび菜、水菜などがたっぷり入ったサラダが出てきた。その中で赤いサラダほうれん草が存在感を示している。

どんな味がするのだろう。「くせがないので主役にはなれない。脇役として食卓に彩りを添える存在です。ほかの野菜とサラダにすると色が映えます」という説明を受けてから食べてみた。

辛さ、苦み、さまざまな個性がぶつかり合っているサラダの中で、アクがないほうれん草は目立たない。でもしゃきしゃきと口当たりがよい。野球で言えば、強打者ぞろいの打線のつなぎ役か。でもルックスは目立つ。火を通さないので、栄養価が逃げないというメリットもありそうだ。

さっとゆでたサラダほうれん草ののり巻きもいただいた。アクがないので予想よりあっさりしておいしい。でも「アク好き」には物足りないかもしれない。

赤い茎のサラダほうれん草は150g入って1袋100円。鶴岡市覚岸寺のしゃきっと=電0235(29)9963=でほぼ通年販売している。

菅原さんのおすすめレシピ

ある野菜とサラダほうれん草サラダの肉添え

○材料

サラダほうれん草、リーフレタス、わさび菜、水菜、イタリアンパセリ、リーフマスタードなど、マヨネーズかお好みのドレッシング、スライス肉

○作り方

  1. 材料の野菜を適当な大きさに切り、皿に盛りつける。
  2. スライス肉をフライパンで焼く。
  3. いためた肉をサラダに載せ、マヨネーズやドレッシングで食べる。

2008年4月12日付紙面掲載

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