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ドジョウは低脂肪

読者から「夏場によく食べるドジョウのおいしい料理法は何ですか。スーパーなどに置いているのは天然ですか。養殖もありますか」という質問をいただきました。

淡水魚はあまり得意ではないので調べてみました。ドジョウは数種類いますが、皆さんが食べているのは1種類と思っていいようです。国外にもドジョウはいて、北はロシア、南は中国南部にまで分布しているそうです。この辺で出回るドジョウは口ひげ2本が5対の計10本です。ドジョウは腸で呼吸するのが大きな特徴です。泥地に生息しているので、酸素が少ないためだと言われています。川面から顔を出して空気を吸い、腸に送って酸素を摂取するのです。

夏のスタミナ源として昔から親しまれてきましたが、近年は資源も枯渇してきて価格も高くなり、それとともになじみも薄くなってきました。

ドジョウは夏バテ防止にもおすすめです。この辺で出回っているものは秋田県産がほとんどです

この辺で売られているドジョウはすべて天然で、食用に専門出荷しているのは秋田県八郎潟産のものです。ドジョウは一般に小さい方が高値で取り引きされます。大きくなると骨が気になるからかもしれません。養殖がないわけではなく、鳥取県安来市で行われているそうです。民謡の「どじょうすくい」安来節で有名なところです。

都道府県別の生産量では1位が埼玉、2位が栃木、3位茨城と首都圏に集中しています。私にとっても意外な結果でした。地方名はないと思っていたら、東京でおどりこ、山梨県でのろま、高知県でじょじょと呼んでいました。

ドジョウは、市場で売っている途中で死ぬものが結構出てくる魚です。白い腹が上を向くと取り除きます。死んだと思って流しに放ると動いたりします。どうやら死んだふりをするのがいるようです。鶴岡市場の流しは、内川につながっているので、内川に流れて泳いでしまったものもいるかもしれません。

料理は、甘露煮や空揚げ、ドジョウ汁などいろいろあるようですが、ささがきゴボウを入れて卵で閉じる柳川鍋が一番おいしいと思います。カルシウムやビタミンDなどを豊富に含み、ウナギに比べて脂肪が少なく、カロリーは3分の1です。肥満の心配がないタンパク質ですから安心して食べてください。

「干物の作り方を教えてください」という質問をちょうだいしたので、鼠ケ関の仲買人組合から聞いた話を紹介します。

干物には、冷風乾燥や温風乾燥、寒風干し、天日干しなどいろいろな方法があります。市販されているものは機械で干しているのが多いようです。ここでは天日干しの簡単な作り方についてイカを例に紹介します。

お店で生イカを買ったら開いて、内臓を取り洗います。一夜干しならそのまま干すこともあります。お好みで塩水に浸し、ハエなどがくっつかないよう、網などに入れて干すといいでしょう。網はホームセンターでも売っています。たまにひっくり返したり、向きを変えてやります。魚によってはしょうゆ漬けやみりん干しにしてもいいでしょう。いろいろ実験して、上手になってください。

天日干しは太陽の光があればいいというのではありません。風も必要です。日が照り、風通しのよい場所を選ぶようにしてください。

(鶴岡水産物地方卸売市場手塚商店社長・手塚太一)
2008年8月14日付紙面掲載

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