「みずみずしいし、皮も薄くておいしいキュウリですよ。いかがでしょうか」。県庄内総合支庁酒田農業技術普及課から情報が寄せられ、酒田市八幡地域の「産直たわわ」でミニキュウリを販売している菅原和子さん=寺田=を訪ねた。菅原さんは昨年10月のモッテギクに続いて2度目の登場になる。
「下からびっしりと実がなるので、家庭菜園で栽培しても楽しいと思いますよ。3年前に苗もたわわで販売しましたが、売れなかった。『捨てるのはもったいない』と言って、買っていった人が、次の年から苗を買いに来るようになりました」。今ではキュウリと苗、両方が売れる人気商品になった。
ミニキュウリは名前の通り、丈が普通のキュウリの半分ほどと小さく、ずんぐりむっくり型。味のよさはもちろん、「手のひらサイズ」で使い勝手がいいのもセールスポイントだ。「4等分すればいいから、と買っていく居酒屋さんもいます。ピクルスにしたと言っていた人もいました」と話す。
菅原さんは、ハウスでミニキュウリを作っている。「露地と違い、たい肥や米ぬかの肥料も水もいい時期にあげられるのが強みです」と胸を張る。確かに下からびっしり実が付いていて、家庭で栽培したら、収穫の喜びにたっぷり浸ることができそうだ。
菅原家では主に塩漬け、あっさり漬け、焼酎漬けが食卓を飾る。「毎日では飽きるので、交互に作っています」と笑う。「一本預けておけば、子供でもみそを付けてそのまま食べられる。包丁を入れる必要がありません」というのも重宝しそうだ。
帰社後、いただいたミニキュウリを女性スタッフにおすそ分けしたら「切らなくていいから便利そう」と歓迎された。わが家でも子供がもろきゅうにして食べること食べること。子供心をくすぐるサイズでもあるのだろう。
菅原さんのおすすめレシピは焼酎漬け。「すごく簡単。甘くもしょっぱくもなく、ちょうど良い加減です。からし漬けのように濁ることもないのできれいですよ」と教えてくれた。
たわわではお手製の焼酎漬けも販売している。あいにく品切れだったので、別の日にたわわを訪れ焼酎漬けを購入した。ほどよい加減の甘さでおいしい。
おもしろいと思ったのが皮を縞模様にむいて、マドラーのように焼酎をかきまぜるという「料理」。酒がまろやかになり、おつまみにもなるという「一石二鳥」の裏技だ。大きいのはゴマ油でいため物にしてもいいそうだ。
菅原さんのミニキュウリは生が7本入って105円、「規格外のキュウリで作る」という焼酎漬けが200グラム120円。7月末まで酒田市法連寺の産直たわわ=電0234(61)1601=で販売している。
ミニキュウリ2キロ、砂糖300グラム、塩80グラム、焼酎100㏄
2008年6月28日付紙面掲載