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「ブルーベリー」甘みと酸味のハーモニー

「果物になりますが、ブルーベリーはいかがでしょうか」。県庄内総合支庁農業技術普及課から取材の誘いがきた。単純に口に入れるだけ?とも思ったが、お菓子に使うなど調べてみると用途は結構広そうだ。意外におもしろいかもしれないと考えながら、鶴岡市の産直あさひ・グーでブルーベリーを販売している菅原源志さん=越中山=を訪ねた。

「退職を機に栽培を始めて8年になります。最初は苗、その後はさし木で増やしてきました。量はそれほど多くありませんが、完全無農薬栽培です」。菅原さんが胸を張った。

パックに入ったブルーベリーを見るとかなり粒が大きい。見るからにおいしそうだ。皮にも張りがある。「80グラム入りと200グラム入りの2種類のパックを出しています。小さいパックは生食用、大きい方はジャムやジュース用に買っていく人が多いようです」と話す。

パック詰めのブルーベリーのほか、原液も販売している

手作りジャムというのは手間がかかるというイメージがあったが、菅原さんのおすすめレシピを見ると、意外に簡単そうだ。「甘みの中に適度な酸味があって、とてもおいしいです。手作りケーキに使う人も多いようですよ」と言われ、挑戦する気になった。

実家の裏庭にブルーベリーが植えてあるが、年によって作柄に大きな違いが出るらしい。なぜだろう? 疑問を口にすると、「ブルーベリーは酸性の土壌が大好きな作物です。水はけをよくする必要があり、なおかつ水を欲しがる。雨が10日間降らないと、葉の先が枯れてしまいますからね」という答えが返ってきた。素人が栽培するのは結構、難しそうだ。

帰宅後、さっそくブルーベリージャムにトライしてみた。ブランデーがなかったので残っていたバーボンで代用。火を早めに止めて少し緩めに仕上げ、プレーンヨーグルトと合わせてみた。

家族の反応は「おいしい」と好評だったのだが、大粒でつやつやしていたブルーベリーそのものに人気が集まった。「甘すぎず適度な酸っぱさがいい」「アイスクリームに入れたい」と話しながら、あっという間になくなってしまった。調理した人間としては不満だったが、それだけ菅原さんのブルーベリーが美味だったのだと納得した。鍋は焦げ付かず、後の処理は楽だった。

菅原さんは、産直あぐりに加工を委託し、ブルーベリーの原液も製造、販売している。250㏄で950円と、高いようにも思えるが、「赤字かもしれません」と苦笑いする。冷水や炭酸水で10~15倍に薄めるのだそうだ。「きれいな色ですよ」と言われ、焼酎割もおもしろそうだと思ったが、かなり高くつきそうなので断念した。

ポリフェノールの一種であるアントシアニンをたっぷり含んだ菅原さんのブルーベリーは、80グラム入りが200円、200グラム入りが500円。鶴岡市下名川の産直あさひ・グー=電0235(58)1455=で販売している。

菅原さんのおすすめレシピ

ブルーベリージャム

○材料

ブルーベリー(冷凍も可)250グラム、砂糖100グラム、レモン果汁1/4個分、ブランデー(ほかの蒸留酒でも可)5㏄

○作り方

  1. ブルーベリーをさっと水で洗い、水気を切らずにそのまま鍋に入れ、弱火にかける。
  2. 沸騰してきたら砂糖、レモン果汁、ブランデーを入れて少し火を強める。
  3. 中火で焦がさないように煮詰める。あくは取り除く。
  4. 10分ぐらい煮詰めて出来上がり。

メモ

加熱中にジャムの硬さにすると、冷めるてからさらに硬くなるのでとろとろしたところで火を止める。

2009年7月18日付紙面掲載

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