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お口の健康そこが知りたい(9)

協力・鶴岡地区歯科医師会
 

最近口が渇くし、

食事も飲み込みづらく、舌もヒリヒリすることがあります。
たえずお水などを飲んでいればいいのでしょうか?(59歳 女性)

 

いわゆるドライマウスといわれるもので、口の中の唾液(だえき)の量が少なくなっていると考えられます。

具体的な症状として、

  1. ムシ歯や歯周病が進行しやすくなる
  2. 入れ歯が不安定になり、炎症を起こしやすくなる
  3. 口臭が強くなり、口の粘膜の炎症が増える
  4. 会話や食べたり飲み込んだりしにくくなる
  5. 味覚障害や舌に痛みが出やすくなる

では、なぜ唾液が少なくなるかというと、

 
図
  1. 薬の副作用によるもの
  2. 糖尿病の影響によるもの
  3. 放射線治療の副作用によるもの
  4. 脳卒中の麻痺(まひ)によるもの
  5. シェーグレン症候群(唾液や涙が出にくくなる免疫病)によるもの
  6. 関節リウマチ、うつ病や自立神経障害などの病気によるもの
  7. 老化によるもの
  8. 更年期の影響によるもの
  9. 偏食や過度のアルコール摂取によるもの
  10. ストレス・緊張によるもの

など多岐にわたり、複合的に起きます。

従って治療というよりは対症療法が中心になってきます。1.など原因になっている病気を改善することはもとより、病気の改善を妨げない範囲で量を減らしたり、他の薬に替えたり、唾液の分泌を促進する薬を併用したり、漢方薬を利用するのもいいでしょう。多くは、保湿作用のあるヒアルロン酸を含んだ保湿ジェルやシートタイプのものや人工唾液、洗口剤を使ってお口に潤いを与える対症療法を行います。また、唾液腺マッサージ(図)等で唾液の分泌を促します。それから、キシリトール入りのタブレットやガムの利用も効果的でしょう。緊張して口が渇いているのか分かりませんが、野球選手などはリラックス効果のためか、よくガムを噛(か)んでいますよね。また、泡を吹いてしゃべる人もいれば、逆に人前で緊張して口がカラカラになった経験はありませんか? こういった場合は一時的ですので前後にお水を含むのもいいでしょう。

日ごろからよく噛んで食べ、よくしゃべり、笑って過ごすことがとても大切ですが、最近お口の中がおかしいなと感じたら歯科医院でご相談ください。

 
 

(「敬天愛人」 2009年12月号より)

 
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