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2013年(平成25年) 4月30日(火)付紙面より

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鶴岡・温海の暮坪地区住民考案 「大漁踊り」20年ぶり再現

 鶴岡市温海の暮坪地区でかつて住民たちが踊り継いでいた「大漁踊り」が28日、地元の矢除(やよけ)神社例大祭に合わせて約20年ぶりに披露された。昭和初期に地元住民が考案したが、踊り手の減少で休止状態になっていたもので、暮坪自治会の奥井厚自治会長(64)は「踊りの復活を機に、地元が活性化してほしい」と期待を寄せている。

 同自治会によると、大漁踊りは1938(昭和13)年、旧温海村収入役の故・佐藤金七さんが手掛けた歌詞に、若者たちが踊りと曲を付けたのが始まりという。「今年イワシのとれる年」「ハア大漁、大漁」「浜はイワシの金びかり」などの歌詞で、網を引く様子を踊りで表現した。かつて正月に踊られていたが、過疎化などによる若者の減少で、住民の目に触れる機会もなくなっていた。

 同地区は2011年度、集落活性化対策を進める鶴岡市の「モデル集落」に選定。大漁踊りの復活もその一環として、昨年の12月ごろから進められてきた。歌や踊りに関する資料がない中、同自治会が約2カ月かけて歌詞や踊りの聞き取りをして再現。踊りを踊った経験のある奥井会長ら4人が、今年2月から地元の温海小・中学生計13人を指導し、お披露目を迎えた。

 この日子どもたちは、地元の若衆と共に地区内を練り歩き、民宿や暮坪公民館など計6カ所で大漁踊りを披露した。法被を着た子どもたちがみこしを中心に円形に広がり、歌に合わせて手を前後に動かしたり回ったりすると、周囲からは「上手だのー」と手拍子が湧いた。また、お年寄りが飛び入り参加して踊りを楽しむ場面も見られ、笑い声が上がっていた。

 飛び入り参加した地元住民の佐藤實さん(85)は「約50年ぶりに踊ったと思う。とても懐かしかった。これからもずっと伝承していってほしい」と話した。温海小3年の佐藤有隼君(8)は「練習通りうまく踊れて楽しかった」、同小5年の佐藤佳祐君(10)は「みんなが喜んでくれてうれしい。これからも踊っていきたい」と満面の笑みを浮かべていた。

 同自治会は現在、同じく20年ほど前から踊られていない「復興踊り」の復活も進めている。奥井自治会長は「今年8月までに復興踊りも復活させ、帰省した人たちに2つの踊りを披露したい」と意気込んでいる。

約20年ぶりに披露された「大漁踊り」
約20年ぶりに披露された「大漁踊り」



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