2014年(平成26年) 4月2日(水)付紙面より
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鶴岡市のあつみ温泉で1日、恒例の朝市が始まった。まだ寒さが残る中、海産物の加工品や特産品などが店頭にずらりと並び、売り子の女性たちの活気あふれる声が温泉街に響いた。
あつみ温泉の朝市は、江戸時代中期、「あば」と呼ばれる海岸部の女性たちが新鮮な魚介類や農作物を道端で販売したのが始まりとされる。現在はあつみ温泉朝市組合(富樫富男組合長、参加9店)が、温泉街の中心部にある木造平屋建ての長屋式店舗で営業している。
初日は、気温は低いものの澄んだ青空が広がる天候に恵まれた。店頭にはイカの一夜干しやワカメなどの海産物、特産の赤かぶ漬け、あつみ温泉名物「元禄餅」、べろべろ餅などが並んだ。売り手の「いらっしゃい」「これ食べてみて」「見ていって」などの声に誘われるように地元の人や観光客らが足を運び、お土産を買い求めた。
ツアーで温泉を訪れた群馬県高崎市の70代主婦は「朝市は見たり買ったりも楽しいが、地元の人と話ができるのが魅力」と特産の赤かぶ漬けを購入していた。富樫組合長は「天気が良くて良かった。5月の連休あたりはもっとにぎわうと思う」と話していた。
今シーズンの朝市の営業は11月いっぱい。営業時間は午前5時半から同8時半ごろまで。