2015年(平成27年) 3月10日(火)付紙面より
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鶴岡市温海地域の限定販売清酒「摩耶山」を楽しむ新酒まつりが7日、同市湯温海のあつみ温泉朝市広場で行われ、多くの左党たちが心行くまで温海が生んだ新酒を味わった。
4回目の今年は、天候に恵まれ近隣地域や県外からも多くの人が訪れた。メーンの摩耶山の飲み放題では搾りたて原酒、にごり酒、本醸造の熱燗(あつかん)の3種類が振る舞われ、特製の竹の酒器を手にした参加者たちが摩耶山を楽しもうと長い列をつくっていた。
会場ではこのほか、摩耶山をベースにユズやオレンジなどを混ぜたオリジナルカクテル、摩耶山の酒かすを使ったかす汁などの振る舞いコーナーが設けられた。日本に留学中だというフランス人のウィリアム・デヴォーさん(23)は「ちょうどいいアルコールの強さ。日本の酒はうまいね」と話していた。
一方、鶴岡市藤島地域のオリジナル大吟醸「藤島」の新酒試飲会が6日夜、同市藤浪の白藤ドライブインで開かれ、大勢のファンが搾りたての生原酒などを心行くまで味わった。
試飲会は4月からの販売に先駆け、同地域の酒販店でつくる「ふじしまの酒おもしろ倶楽部」(五十嵐悦生会長)が主催。会費5000円で大吟醸などが飲み放題とあって次第に人気が高まり、今回は限定100枚のチケットが1週間で完売した。
この日は精米歩合45%で仕込んだ純米大吟醸「藤島」をはじめ、搾りたて生原酒や亀の井酒造から「くどき上手」の特別酒も用意。料理も一人ずつに用意され、マスしょうゆ焼きや魚介の空揚げ、庄内牛の冷しゃぶなどが並んだ。
酒米生産者の草島孝男さんの発声で乾杯。一口含んで「うまい」の声があちこちから聞こえるなど、左党にはたまらない試飲会となった。地元から参加した土田英喜さん(71)は「香りもいいし、こくもあっていい味。今年飲んだ日本酒で一番おいしい」と話していた。