2015年(平成27年) 4月2日(木)付紙面より
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鶴岡市のあつみ温泉で恒例の朝市が始まった。海産物の加工品や、しな織、温海かぶなどの特産品が店頭に並び、温泉宿泊客たちを楽しませている。
あつみ温泉の朝市は、江戸中期、「あば」と呼ばれる海岸部の女性たちが新鮮な魚介類や農作物を露店販売したのが始まりとされる。現在はあつみ温泉朝市組合(富樫富男組合長、参加9店)が、温泉街の中心部にある木造平屋建ての長屋式店舗で営業している。
初日の1日は小雨が降るあいにくの天候となったが、店頭にはイカの塩辛などの加工品や、山菜、あつみ温泉名物の元禄餅、べろべろ餅などがずらりと並んだ。「おまけするよ」「食べてみて」などの売り子の呼び掛けに、訪れた人は「もう少しまけてよ」などと値段交渉しながら朝市を楽しんでいた。山形市から家族と旅行で訪れた大澤保夫さん(65)は、「市場ならではの買い物のやりとりが楽しい」と話していた。組合では「浴衣にげた姿で気軽に訪れて」と呼び掛けている。
今シーズンの営業は11月30日まで。営業時間は午前5時半から同8時半まで。