2015年(平成27年) 5月4日(月)付紙面より
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地元の漁業青年会による鼠ケ関大漁旗フェスティバルが3日、鶴岡市の鼠ケ関港で開かれた。会場には青空の下、色鮮やかな大漁旗がはためき、“浜値”で販売される鮮魚を買い求める多くの行楽客でにぎわった。
鼠ケ関漁業青年会が中心になって「新鮮な地元の魚をPRしよう」と1992年から毎年実施。鮮魚を目当てに、地元をはじめ内陸や県外からも家族連れなどが訪れ、大型連休の行事として定着している。今回で24回目。
好天に恵まれたこの日、会場の県漁港念珠関支所の前では、当日の午前2時から並んだという渡辺精三さん(64)=山形市=を先頭に、鮮魚販売開始を待ちわびる約1500人が長蛇の列をつくった。午前10時、開始を告げる地元の辨天(べんてん)太鼓による威勢のいい音を合図に、待ち構えた人たちがわれ先にと会場になだれ込んだ。
鮮魚販売では、前日に同港で水揚げされたマダイやズワイガニ、アカエビ、カレイなどが並び、いずれも市価の半値近くで販売された。毎年好評の500円でハタハタやアマコ、スケソウダラなどが詰め放題できるコーナーの前には人だかりができ、開始40分ほどで終了になっていた。
酒田市飛鳥から家族で訪れたという鈴木恵子さん(57)は、タラやアカラなどがいっぱいに詰まった袋を持ちながら、「魚の詰め放題に夢中になっているうちに家族とはぐれてしまった。食べ切れないほど詰めたので冷凍するつもり」と満足げな笑みを浮かべ話していた。
会場では漁船クルージングや小学生対象の魚つかみ取りなども行われ、大勢の人でにぎわっていた。