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2016年(平成28年) 9月13日(火)付紙面より

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豊かな庄内浜 次代へ

 水産業の活性化や海をはじめとする多様な自然環境の保護を呼び掛ける「第36回全国豊かな海づくり大会?やまがた?」(主催・豊かな海づくり大会推進委員会、第36回全国豊かな海づくり大会山形県実行委員会)は11日、天皇、皇后両陛下が臨席し、酒田市の酒田市民会館で式典行事、鶴岡市の鼠ケ関港での海上歓迎・放流行事を行った。県内初開催の大会は「森と川から 海へとつなぐ 生命(いのち)のリレー」をテーマに開催。両陛下は式典行事で漁業関係者に稚魚を手渡した後、海上歓迎・放流行事でヒラメなどの稚魚を放流された。

 11日午前に行われた式典行事には、地元をはじめ全国の水産・漁業関係者ら約840人が参加した。県の魚「サクラマス」が出会うさまざまな「生命の物語」を紹介するプロローグで幕開けし、大会会長の大島理森衆院議長、吉村美栄子知事があいさつ。作文コンクールで最優秀賞を受賞した前田樹一君(7)=宮野浦小2年=が作文を朗読した後、天皇陛下がアワビとサクラマス、皇后陛下はヒラメとイワナの稚魚を漁業関係者に手渡された。両陛下は作文朗読の前田君に「上手にできました」と優しいお言葉を掛けていた。前田君は「とてもうれしかった。本番では前を向いて話すことを心掛けた」と話し、皇后陛下からアワビの稚貝を受け取った鶴岡市由良一丁目の漁業者、榊原英樹さん(46)は「育てる漁業にも力を入れていきたいと思った。天皇陛下の健康なお姿に触れることができて良かった」と話した。

 式典で行われた表彰で、県内関係では栽培漁業部門で県漁業協同組合が大会会長賞、資源管理部門で県機船底曳網漁業協議会が農林水産大臣賞、漁場・環境保全部門で県内水面漁業協同組合連合会が大会会長賞を受賞した。

 続いて酒田市出身の歌手・白崎映美さんの進行で「やまがた海づくりメッセージ」を発表。同市出身の詩人・故吉野弘さんの作品朗読、同市出身のオペラ歌手・市原多朗さんによる県民歌朗唱、鶴岡市由良二丁目の漁業後継者の佐藤隼人さん(34)、明香さん(33)夫妻が「庄内浜の海に生き、生かされていることに感謝し、海と生きていくことを誓う」とメッセージを発表。環境の生態系の保全に努めるとの大会決議を採択した。

 両陛下は同日午後、「お召し列車」で鼠ケ関駅に到着。海上歓迎・放流行事が行われた鼠ケ関港には約450人が参加した。プロローグ行事で木野俣獅子踊が披露され、鼠ケ関小の子どもたちが元気に活動を発表。鶴岡南高吹奏楽研究会、念珠関辨天太鼓の歓迎演奏に続き、底引き網やはえ縄など庄内浜の漁法を紹介する漁船の海上パレードで、豊穣(ほうじょう)のふるさとの海を全国に発信。両陛下は手を振ったり、拍手をしたりして応えられていた。

 その後、加茂水産高生からヒラメとクロダイ、トラフグの稚魚を受け取り、放流し、庄内の海を元気に泳ぐ様子を見守られていた。

 両陛下から「海について学んで、海を守ってください」と声を掛けられた同校3年の阿部美織さん(17)と2年の佐藤大貴さん(16)は「とても優しい声でした。光栄で、もっと勉強を頑張りたいと思った」と話した。

 両陛下は10日午後、特別機で庄内空港に到着。鶴岡市立加茂水族館を視察され、同市の湯野浜温泉「亀や」で大会関連行事の絵画・習字コンクール優秀作品を鑑賞。歓迎レセプションに臨まれ、大会関係者と懇談された。12日午前は、鶴岡市羽黒町の松ケ岡開墾場を視察された。

海づくり大会で稚魚を放流された天皇、皇后両陛下=11日、鶴岡市・鼠ケ関港(代表撮影)
海づくり大会で稚魚を放流された天皇、皇后両陛下=11日、鶴岡市・鼠ケ関港(代表撮影)

式典で最優秀作文に選ばれた前田樹一君の朗読をお聞きになる天皇、皇后両陛下=11日、酒田市民会館(代表撮影)
式典で最優秀作文に選ばれた前田樹一君の朗読をお聞きになる天皇、皇后両陛下=11日、酒田市民会館(代表撮影)



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