2016年(平成28年) 12月10日(土)付紙面より
ツイート
来年5月から運行されるJR東日本の豪華寝台列車「トランスイート四季島」が8日朝、試験運転で初めて鶴岡市のあつみ温泉駅に到着し、外観を報道機関と関係者に公開した。シャンパンゴールドの優美な車体が初冬の庄内地方を走行した。
四季島は上野駅を発着駅とし、2―4日をかけて北海道や東日本を巡る。10両編成で、定員34人。3コースのうち最長の3泊4日のコースの最終日早朝に庄内に入り、鶴岡駅とあつみ温泉駅に停車する。鶴岡駅で降車して加茂水族館を見学するプランや、あつみ温泉駅から温泉街に出向き朝風呂を楽しむプラン、伝統工芸しな織の見学プランなどの下車観光が予定されている。営業運転の一番列車は来年5月4日に庄内に入る。
試験運転は5日に上野駅を出発し、3泊4日のほぼ同じコースを実際の運行ダイヤに沿う形で走行。あつみ温泉駅には8日午前6時ごろ到着し、約1時間半停車した。出迎えたあつみ観光協会の若松邦彦会長は「多くの温泉がある中であつみ温泉に来てもらえるので、全国に知ってもらえるいい機会になる。ツアー最終日の朝なので、ゆっくり温泉につかり、旅の疲れを癒やしてもらえれば。精いっぱいおもてなししたい」と話した。鶴岡市や地元の観光関係者らは四季島の停車が、鶴岡の知名度アップにつながると、大きな期待を寄せている。
JR東日本によると、3泊4日の料金は1人75万―95万円で、来年8月までの出発分はすでに完売し、現在は秋に出発するツアーの申し込みを受け付けている。2018年3月には、2泊3日のコースで酒田駅にも停車し、ひな巡りを楽しむプランが設定されている。