2022年(令和4年) 7月16日(土)付紙面より
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地域内循環型農業経済圏の構築に向けた「庄内スマート・テロワール事業」の一環で生産された、鶴岡市産小麦「ゆきちから」100%の中華麺が13日、同市の学校給食で提供された。湯野浜小(八渡宗一郎校長、児童100人)には同事業に関わる関係者が訪れ、5年生児童が小麦栽培や製麺方法などを学んだ。
事業は、山形大農学部が中心となって展開。湯野浜小には農学部助教の中坪あゆみさん(40)、同市羽黒地域の月山高原で小麦を栽培している叶野幸喜さん(42)と石井光明さん(43)、製麺業者の菅原成規さん(63)らが訪れ、「小麦の国内自給率は12%。可能な限り自分たちでつくることが大切。地元のものを食べることが、農業を支えることにもつながる」など、食料自給率向上とともに、地域内循環型農業の重要性を分かりやすく紹介した。
地元産小麦の中華麺給食は50%配合で実施した昨年に続き2回目で、今回は初めて100%で製麺。冷やし中華風の「リャンパンメン」で提供され、石栗柚希君(10)は「いつもの麺より甘くて風味があって食感も良くておいしい。庄内でたくさん小麦ができるといいなと思った。もっと給食で食べたい」と笑顔で話した。
同市産小麦100%の中華麺給食は14日と合わせ、市学校給食センター管轄の小中学校24校の約7600食分に「ゆきちから」約370キロを使用。9月には残る4つの給食センターでリャンパンメンが提供される。